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28歳のルーキー 小平智がPGAツアーの本拠地で始動

◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前情報(9日)◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7189yd(パー72)

「アメリカがこれから拠点になるんだなあ。家が日本にあるのに、アメリカにずっといるんだ…」。前週6日(日)、小平智は成田空港からの機内で自分の将来に思いをはせていた。スポット参戦した4月の「RBCヘリテージ」で米ツアー初優勝を果たし、いきなりシード権を獲得(2019―20年シーズンまで)。メンバーとしてのデビュー戦は、ツアーが満を持して開催するフラッグシップイベントだ。

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時差の関係で日曜日の夜にフロリダに入った小平は、7日(月)から当地で練習。「時差ボケはないんですよね。最近、自分でもすごいと思うんですよ。日本に帰ったときも、こっちに来てもなくて」と、元気よくコースチェックを始めた。

開幕前日の9日(水)には同大会の恒例行事、初出場選手のインタビューに登場。ツアーコミッショナーのジェイ・モナハン氏からティファニー製の記念カフスをもらい、「日本ではこういうイベントで人前に出ることがないから不思議な感じ」と初々しく答えた。

会場のTPCソーグラスはPGAツアーの総本山。オフィスが構えられ、当地で行われる“第5のメジャー”の優勝者には5年間の長期シード、600ptのフェデックスカップポイントといった、ツアーで最高級の報酬が設けられている。

ただ、日本からやってきたルーキーに余計な緊張はなさそう。「PGAのことをあまり分かっていないんですよね。僕の中では“メジャー以外は全部一緒”という感覚だったけれど、試合によって出る選手や賞金も違う。改めてすごい試合なんだと。勉強になります」。日本では下部ツアーから着実に実績を重ねてきただけに、「いつも僕は段階を踏んできたから、不思議な感じ。試合に出ながらギャップを埋めていきたい」と先を見通した。

コースの設計者は「RBCヘリテージ」のハーバータウンGLと同じピート・ダイ。アイランドグリーンで有名な17番(パー3)を練習ラウンドで経験した。

2001年大会の3日目にタイガー・ウッズが決めたロングパットの映像を思い起こし「タイガーが入れたラインを(実際に)見たんですけど、『こんなとこと、絶対入んねーじゃん』って思った」と笑う。ツアー1勝の実績を作っても、「僕は日本でもまずは予選通過しないと始まらない、そこから上位争いをするというのを掲げてきた。変わらずやっていきたい」。背伸びはせずに新天地での戦いを始める。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)

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