2018年 マスターズ

待ち続けたチャンス マキロイがキャリアグランドスラムに挑戦

2018/04/08 12:30
13番で「ピンクの海」に埋もれるマキロイ

◇メジャー第1戦◇マスターズ 3日目(7日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7435ヤード(パー72)

あの日から、もう7年が経過した。大会3日目を1イーグル5バーディの7アンダー「65」で回ったロリー・マキロイ(北アイルランド)は、通算11アンダーとして首位のパトリック・リードと3打差の2位につけた。2011年以来となる最終日最終組で、初のグリーンジャケットとキャリアグランドスラムを目指してプレーする。

11年大会、当時21歳だったマキロイは初のメジャータイトルに向けて3日間首位をキープ。最終日を4打差リードで迎えたが、10番でトリプルボギーを叩くなど「80」を叩いて15位に沈んだ。

「2011年は自分のキャリアのとても大きなターニングポイントだった」とマキロイ。「あの日、自分はまだメジャーを勝つ準備ができていないと自覚した。そのことを踏まえて、なにか違うことをしないといけないと気がついた」。

同年の「全米オープン」で、大会史上最多アンダーパーと最少ストローク記録を更新して、4日間単独首位を守る完全優勝。さらにメジャー3勝を重ねてきた。

「いまは準備ができている。あのことから多くを学んだし、最終組に入れて幸せだよ。正直いうと、ずっとこのチャンスを待っていた」。

この日の18ホールは「運がよかった」と振り返った。8番(パー5)でのチップインイーグルに始まって、一時強く雨が降った13番では「ピンクの海(笑)」と表現したグリーン左のアザレアの花壇に打ち込んだが、うまく脱出してパーを拾った。最終18番はティショットが木に当たってフェアウェイに戻ってきて、そこからバーディをもぎとった。

「あすはあまり運に頼りすぎたくないね」とマキロイは苦笑い。歴史上キャリアグラウンドスラムを成し遂げたのはジーン・サラゼン、ベン・ホーガン、ゲーリー・プレーヤージャック・ニクラスタイガー・ウッズの5人だけ。新たな歴史の1ページは、自分の力で開いてみせる。(ジョージア州オーガスタ/今岡涼太)

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