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ハリケーン被害とスポンサー探し ヒューストンが挑む難題

2018/03/29 11:33

◇米国男子◇シェルヒューストンオープン 事前情報◇ゴルフクラブ・オブ・ヒューストン(テキサス州)◇7441yd(パー72)

昨年8月、テキサス州南部を襲った巨大ハリケーン・ハービーは、同州の最大都市ヒューストンで大規模な洪水被害を引き起こすなど、甚大な爪痕を残していった。今大会が開催されるゴルフクラブ・オブ・ヒューストンも多くのエリアが冠水。60個のバンカーを再造成するなど復旧に追われたが、半年後にはトーナメントを開催するまでにこぎ着けた。

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リッキー・ファウラーは「昨年起きたことを考えると、コースの美しさに本当に驚かされる」と感嘆。ジョーダン・スピースは「スタッフたちはこの大会を準備するために、素晴らしい仕事をした」と関係者を褒め称えた。

コースから車で東に2時間の同州ボーモントで生まれたクリス・ストラウドは、ハリケーン被害者を救うために尽力した。昨年12月にはヒューストン郊外にあるブルージャックナショナルGCでチャリティプロアマ大会を開催。大会にはマーク・オメーラパトリック・リードジョナサン・ベガスら、わずか2週間で27選手が賛同してくれたという。

同コースを設計したタイガー・ウッズも2時間のプライベートレッスンを提供し、21万ドル(約2226万円)の高値で落札されるなど、計100万ドル(1億600万円)以上の寄付を集めた。

ストラウドは言う。「練習場にいると、僕たちのファンドからお金を受け取ったといって、涙ながらにハグをしてくれた人がいる。今週に入って5人から電話があった。なかには、どうやって自分の番号を知ったのか分からない人もいた。その家族はスピーカーフォンにしながら泣いていて、子供たちも泣いているんだ。『君は自分が我々にしてくれたことを知らないだろう』って。『私たちは君のファンドから2万5000ドル(約265万円)を受け取るんだよ』って。信じられない感動だよ」。

その一方で、今年の大会からメインスポンサーの名前がなくなった。1992年から25年間、大会スポンサーを務めてきた石油大手「ロイヤル・ダッチ・シェル」との契約が昨年で終了し、大会は次なる企業を探していたが見つけることができなかった。今年はPGAツアーから資金的サポートがなされたという。

それに加えて、「マスターズ」(4月5日~)直前の試合として、オーガスタ風にコースを仕上げることで評判を上げてきた大会だが、2018年からは開催日程が変わることが決まっている。新しい日程は未定だが、「マスターズ」前週はテキサス州サンアントニオで開催される「バレロテキサスオープン」となることが決まっている。

ハリケーン被害からの復興とスポンサー探し。全米第4の都市が誇る「ヒューストンオープン」の前途は決して平坦ではない。(テキサス州ハンブル/今岡涼太)

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