マスターズかけて残り2戦 小平智「帰りたくない」
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 事前情報(13日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ◇7419yd(パー72)
小平智は2週前の「WGCメキシコ選手権」を終えて、日本に一時帰国。11日(日)にフロリダ入りした。故アーノルド・パーマーの名を冠した大会には、前週の世界ランク50位以内の資格(現在44位)で初出場。約5年ぶりのタイガー・ウッズとの“再会”にも胸を躍らせた。
ティグラウンドからの視界が大きく開けたホールが多いベイヒルで、小平は事前ラウンドとして27ホールをプレーした。湖の周りを反時計回りに半周する6番(パー5)など、米ツアーの名物ホールをまずは体感。「アウトコースがすごく難しい。今週はショットを池に入れないことが第一。池に入れるとダボになってしまう」と、命取りとなる大きなミスを警戒した。
開幕2日前の13日(火)には、憧れのタイガー・ウッズの姿をクラブハウスで目に収めた。同じフィールドに立つのは2013年8月の「WGCブリヂストン招待」以来。「松山は(予選ラウンドでウッズと)一緒の組ですね。すごいなあ。僕もタイガーを見て育ってきたので、見れば“うわっ”と来ます。どんな芸能人の方を見るよりも…。一緒に回ってみたい。でも、すんげえ緊張すんだろうなあ」と少年のような眼をしてつぶやいた。
4月のメジャー初戦「マスターズ」(ジョージア州オーガスタナショナルGC)に出場するためには、今月末の世界ランクで50位以内にいることが条件。残された“勝負”は今週と次週の「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」(テキサス州オースティンCC)の2試合となった。
「前も言いましたけど(マスターズは)あまり意識していない。出られれば、うれしいけれど。(今年の)マスターズで終わりなわけではない」
そうは言っても、いまはまだ帰国便を決められない。3月末の50位以内入りは、マスターズだけでなく翌週の米ツアー「RBCヘリテージ」(サウスカロライナ州ハーバータウンGL)への出場権獲得にもつながる。「それも出たい。出られるものは全部出たい。(日本に)帰りたくない」と穏やかに力を込めた。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)