ラームは“違う生き物”? 小平智&谷原秀人は「71」
◇世界選手権シリーズ◇WGCブリヂストン招待 3日目(5日)◇ファイヤーストーンCC(オハイオ州)◇7400yd(パー70)
小平智と谷原秀人はムービングデーに伸ばせずともに「71」。小平は5オーバー49位タイ、谷原は6オーバー58位タイで最終日を迎えることになった。
8月のオハイオ州とは思えぬ肌寒さに包まれた土曜日の朝。強い西風が吹き付け、小平は「コンディションはきょうが一番難しかった」という。同じフェアウェイでも両サイドを打ち分けなければ、ショットを木々に遮られてチャンスが作れないコース。出だし4ホールで3ボギー(1バーディ)をたたき「1番も3番もピンを狙えなかった」と苦労した。
後半に入り、左ラフから3mのチャンスを作った11番でバーディを決め、徐々にペースをつかんだ。「風に慣れてリズムもつかめるようになってきた」。前日はソケットがゆるんだシャフトを交換した1Wで臨んだが、この日はメーカー担当者が調整した元のシャフトを入れてプレー。最終18番でバンカーセーブに失敗し、3日連続のオーバーパーとしたが、「きのうの1オーバーよりきょうの1オーバーの方がプラスに捉えられる」と話した。
2サムでプレーした世界ランキング6位のジョン・ラーム(スペイン)のショットには大いに感嘆。「なんかもう、“違う生き物”だと思ってやっていました(笑)。飛んで、フェードもドローも打てる。ドライバーがすごくうまい選手。海外にはああいう選手がゴロゴロいるのか…」と海外挑戦への思いをさらに強めた。
小平よりも50分早い、午前8時50分にスタートした谷原は、一時通算3オーバーまで持ち直したが、グリーンを左に外した終盤16番(パー5)でボギー、17番でダブルボギーを喫して後退。「風が分からなかった」と悔やんだ。
この日は愛用する2本のパター、スコッティキャメロンのピン型、センターシャフトのマレット型から、同ブランドのネオマレット型(フューチュラT5M プロトタイプ)にスイッチ。今週火曜日に練習グリーンで展示されていたものだった。
3Wで2オンに成功した前半2番(パー5)で3mを沈めてイーグル。後半11番では6mを流し込み、14番はウェッジでチップインバーディを奪うなど、小技で持ちこたえたが、「上がりが最悪なので台無しです。結果的に良くないので意味がない」と言葉少なだった。(オハイオ州アクロン/桂川洋一)