マキロイが9年連れ添ったキャディと離別「変化が必要」
◇世界選手権シリーズ◇WGCブリヂストン招待 事前情報(2日)◇ファイヤーストーンCC(オハイオ州)◇7400yd(パー70)
メジャー通算4勝のロリー・マキロイ(北アイルランド)が長年キャディとして起用してきたJ.P.フィッツジェラルド氏とのコンビを解消する。「WGCブリヂストン招待」開幕前日の2日(水)に行われた会見で言及した。今大会と次週のメジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」(ノースカロライナ州クエイルホロークラブ)では、古くからの友人であるハリー・ダイヤモンド氏がバッグを担ぐ。
マキロイとフィッツジェラルド氏とのタッグは2008年7月から約9年に及んだ。アイルランド出身の同キャディはかつてポール・マッギンリー(アイルランド)、ダレン・クラーク(北アイルランド)らをアシスト。マキロイのメジャー4勝、世界ランク1位到達、欧米両ツアーでの年間王者戴冠など数多くの栄誉をサポートした。
2週前の「全英オープン」では初日の序盤5ホールで4オーバーとしたマキロイは、フィッツジェラルドから「なんだそのプレーは。お前はロリー・マキロイだろう」とゲキを飛ばされた後に奮起。同ラウンドを「71」でまとめ「J.P.が良い仕事をしてくれた。僕に前を向かせてくれて本当に感謝したい」と話し、最終的には4位に食い込んだ。ただその一方では、14年大会以来の全英制覇を逃したタッグのクラブ選択を疑問視する見方もあった。
マキロイは「彼は僕のここ10年の人生における大きなパートナー。ゴルフコースの内外で素晴らしい時間を長く過ごしてきた」と話したが、「最高の友人関係を維持するために、プロとしての関係を犠牲にしなくてはいけないときがある」と説明。ここ最近は「悪いショットを打ったり、まずい判断をしたりすると、フラストレーションを自分自身よりも彼に感じるようになってしまっていた」と、全英オープンの前から離別を考えていたという。
北アイルランドの故郷、ハリウッドで一緒に育ったダイヤモンド氏とは、過去に欧州ツアーでコンビを組んだことがあるが、2連戦での起用は一時的なもので終わる可能性もある。「J.P.とは再び組むことはないとは言わないが、今の僕には変化が必要」と2015年以降、メジャータイトルがないマキロイ。今シーズン中盤に新たにテーラーメイドと用具契約を結んだが、今後は新しい相棒探しもスタートさせる。(オハイオ州アクロン/桂川洋一)