2017年 ザ・メモリアルトーナメント

「奇跡的な感じ」松山英樹は不本意な前半からカムバック

2017/06/02 09:06
自身の状態はまだまだだが、2アンダーとスコアをまとめた松山英樹

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 初日(1日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7392 yd(パー72)

後半に圧巻の4バーディを奪って、2アンダー「70」の13位タイで初日を終えた松山英樹。だが、「気持ち良く振ったショットは全然ない」と、本人の手に残る感触は頼りない。「奇跡的な感じだし、あまりうれしくない」と、上々の滑り出しにも笑顔はぎこちなかった。

開幕前に「谷底」だと表現した自身の状態。前日の練習できっかけは見えたかと思えたが、「スタートしたら突き落とされた」と、顔をゆがめた。2番で3パットのボギー。5番(パー5)は2打目でグリーン右横まで運びながらもアプローチをミスしてパー止まり。続く6番はバンカーからの2打目をグリーン左手前の池に打ち込み、ダブルボギーとした。

7番(パー5)は2オンに成功したが3パット。9番は1mのバーディチャンスを決めきれない。「自分の中ではかなり変えた」と、ラウンド中にパットの試行錯誤を続けていたが、それがハマったのは運にも味方された11番(パー5)だ。

「ティショットは(左サイドの)クリークより左に飛んでいったけど、木に当たってフェアウェイに戻ってきた」という“運”を生かして、3打目でピンの手前2mへ。これを沈めてバーディとすると、14番からは3連続バーディを奪取。14番2m、15番(パー5)80cm、16番1m。「フィーリングは悪かったけど、後半は入ってくれた。入ったというほどの距離じゃないけど」と苦笑い。それでも、首位と5打差の2アンダーでフィニッシュした。

ショットもパットも、まだ世界ランク4位が理想とする状態には達していない。それでも、「しっかり戻せたのは最近なかったこと」と、明るい兆しは見えている。「余裕で2アンダーという感じのゴルフをしたいですよね」という望みがかなう日も、そう遠くはないはずだ。(オハイオ州ダブリン/今岡涼太)

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