マスターズ王者が魅せた!ガルシアが名物パー3でホールインワン
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 初日(11日)◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7189yd(パー72)
4月の「マスターズ」でメジャー初制覇を遂げたセルヒオ・ガルシア(スペイン)が、ホールインワンを決めた。17番(パー3)、浮島グリーンで知られるTPCソーグラスのシンボルと言えるホールで大観衆を沸かせた。
午後にプレーしたガルシアは、後半15番を終えて4オーバーと出遅れ。16番(パー5)をバーディとした直後に興奮は訪れた。名物パー3で、ロフト角52度のウェッジで放ったティショット。ファーストバウンドはピンの手前2m。ピンからわずかに左奥で2度目のバウンドをしたボールは、バックスピンでカップに潜り込んだ。
「距離は123yd。まさにホールインワンという最高の歓声だった」と、右の拳をぐっと突き上げて応えたガルシア。マスターズチャンピオンが、同年に米ツアーの大会でホールインワンを達成したのは、1997年のタイガー・ウッズ以来となった。
スーパーショットで1オーバーの66位タイと、大幅な出遅れを回避したガルシアと「ザ・プレーヤーズ選手権」との相性の良さは抜群だ。2008年に優勝、15年はリッキー・ファウラーに敗れたものの、プレーオフに進んだ。トップ10入りは6回(最多はニック・プライス、トム・ワトソンの9回)。昨年まで現役最長となる13年連続で予選を通過している。
今大会がマスターズ以来の出場試合。この1カ月は祝福ムードに包まれ、アイルランドでのロリー・マキロイ(北アイルランド)での結婚式でもそれは続いた。中でも最高の喜びと語ったのが、4月23日にスペインのマドリードで行われたサッカー・リーガエスパニョーラ、レアル・マドリード対バルセロナ戦(クラシコ)。グリーンジャケット姿で名誉キックオフを務めたことを振り返る。
「ありがたいことに、僕はマスターズやライダーカップ、全英オープンなんかで1万5000人、2万人の人々に応援されたことはある。でも世界最高のサッカースタジアムで、9万人が僕の名前を呼んでくれたんだ。最高に特別だった。15ydくらいのキックでものすごく緊張したんだ」
プライベートでの7回も含めて人生で12回目のエースは、全ツアー会場で最高のパー3との呼び声も高いホールで達成。スタジアム形状になった天然芝のギャラリー席、スタンドのスタンディングオベーションも、きっと忘れられない。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)