「すごくやりやすい…」好発進の谷原秀人が控えめに笑った理由
◇米国男子◇RBCヘリテージ 初日(13日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7099yd(パー71)
米ツアーにスポット参戦の谷原秀人は午後スタートで6バーディ、2ボギーの「67」をマーク。首位に4打差の4アンダー11位タイと好発進を決めた。
午後1時過ぎのスタートとなった谷原は、前半12番で第1打をピンそば1mにつけて最初のバーディを決めると、15番(パー5)から3連続バーディ。4m、8m、3mと立て続けにカップに流し込んで場内を沸かせた。
ショットが左へ曲がる傾向にあった後半アウトの9ホールは、パーオン成功が4回にとどまったが、ウェッジがサポート。ピンが近いグリーン左ラフに2打目を外した3番は、エッジの手前から転がして1mにつけ、8番も右から1mに寄せてピンチを切り抜けた。「特に3番はかなり難しかったけど、ああいうのは先週も今週も練習した。イメージは出ないこともない」。
がまんの末に最終9番で5mを流し込んでバーディフィニッシュ。「ショットはそんなに良い感触はなかったけど、アプローチ、パターでしのげている」と納得して汗をぬぐった。
直近2試合は3月「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」でジョーダン・スピース、ダスティン・ジョンソンらを相手にし、前週「マスターズ」ではロリー・マキロイ(北アイルランド)、ホン・ラーム(スペイン)といったトップ選手ばかりと一緒にラウンドした。今大会の予選は世界ランク195位のマイケル・トンプソン、同345位のケン・デュークが一緒。米ツアー選手を軽んじる気はないが「ものすごい…やりやすい!」と控えめに笑った。「もう飛距離は(同組選手に)どこまで行かれても気にしないけれど、でも一緒くらいだとうれしいよねえ…。アイアンの番手も同じだし」
予選2日間のオーガスタナショナルGCに比べて、風は穏やかになり、コースもフラットに。ただし「思ったよりも(風でボールが)曲がらない。警戒しすぎると風に勝っちゃう。コースも狭いところは、風より気になる」と、2コースのギャップにも柔軟に対応している。
両サイドから木がせり出たホールが、ショットを限定するハーバータウンGL。「打ちづらいホールで『こっちもダメ、あっちもダメ』と考えるともっと難しくなる。まずフェアウェイに置いて、セカンドから球を曲げて行けばいいと考えたほうがティショットは打ちやすい」。好調をキープする38歳の頭の中は実にシンプルだ。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランド/桂川洋一)