松山英樹も名物パー3でノリノリ 開幕前に11万人!来場
◇米国男子◇ウェイストマネジメント フェニックスオープン 事前情報(1日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7266yd(パー71)
大会連覇がかかる松山英樹は開幕前日にプロアマ戦に出場した。1週間で60万人を集める巨大トーナメント。ツアーの名物といえるパー3の16番で、大歓声に迎えられた。
ホールの360度がスタンドで囲われている通称“スタジアム”ホール。松山が登場し、ディフェンディングチャンピオンとして名前が呼ばれると、2万人を収容する観客席は大騒ぎになった。松山も両手を高く振ってギャラリーをあおり、8Iでグリーンに乗せ、ホッとした様子で声援に応えた。
「(ティショットが)乗れば楽しい。でも乗らないと恥ずかしい。乗らずに寄せられないと、もう泣きそうになります。ボギーならまだしも、ダブルボギーなんて打ってみてくださいよ…あのブーイング…」。“お静かに”が常識のゴルフツアーの異空間。今年はティグラウンド脇にDJが入り、ビートの効いたダンスミュージックに松山もノリノリ。キャディバッグからスマートフォンを取り出して、自らスタンドの様子を撮影した。
大会は昨年、1週間で史上最多となる、延べ61万8365人の観客を集めた。今年は水曜日までに前年比2万8854人増の11万9450人が来場。「60万人来る競技はなかなか他のスポーツにもないでしょう?やっぱり気持ちいい」と誇らしげな様子を見せる。そして「10万人…日本で集まらないかな…」と言った。
ツアー屈指のギャラリー数を誇る同大会は砂漠地帯の広大な敷地を使って、数多くの露店を並べ、各ラウンドの後にミュージシャンによるライブなども行う。ゴルフ観戦をしなくても、エンターテイメントとして存分に楽しめる。「それはかなり大事なこと。(60万人の)ほとんどはゴルフを見ていないでしょう(笑)。お酒を飲みに来てるもん。(国内)女子ではサマンサタバサレディースが、コンサートをやったりしている。(場内で)お酒も飲めて、帰りの無料バスなんか出してもいいんじゃないか」
ゴルフ観戦は“ついで”でもいい。プロゴルフはゴルファーだけのモノじゃなくていい。1年前、リッキー・ファウラーとの激闘で「USAコール」を送っていたのは、熱心なゴルフファンだけではないはず。今年も彼らの胸にもう一度、マツヤマの名を刻もう。(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)