設計者もビックリのパーセーブ? 石川遼は「68」もミスショット反省
◇米国男子◇CIMBクラシック 2日目(21日)◇TPCクアラルンプール(マレーシア)◇6951yd(パー72)
8カ月ぶりに主戦場に復帰した石川遼は自分に厳しい。3アンダー16位タイからのスタートで6バーディ、2ボギーの「68」で回り、通算7アンダーの15位タイで36ホールを終えながら、「ショットのフィーリングがバラバラな感じ」と表情を硬くした。
2度の連続バーディで4つスコアを伸ばして迎えた後半10番(パー5)。周囲も唖然とするようなミスショット、そして驚きのリカバリーを見せた。大きく右に飛び出た1Wでのティショット。石川は池ポチャを覚悟して自失しかけたが、佐藤賢和キャディの「もっと右に行け!」という声で我に返った。
「あれ、これワンチャンスあるんだ…」という、かすかな願いが届いたのか、ボールは池よりもさらに右、お隣9番ホールのラフに残って難を逃れた。2打目をウェッジで10番のフェアウェイに戻すと、打ち上げの3打目は残り177ydを8Iでピン左5mを捕えて2パットパー。「本当に大きい(パー)ですね。設計した人もビックリだと思います…。さすがにあれより池を広く取ることは考えていなかったと思う」と自虐的に笑った。
ただ、大きなトラブルを免れたことに安堵しながらも、このショットと同じミスを繰り返したことを嘆いた。12番の2打目はフェアウェイからピンとは反対サイド、グリーン左のバンカーに打ち込んでボギー。13番は再び1Wで右に曲げて林に入れ、スコアの伸ばし合いが求められるコースで2連続ボギーを叩いた。
「切り替えしのポイント、スイングがバラバラ。そこがスコアに直結した」。14番で2打目をピンそば1mに、15番(パー3)は8Iで手前2mにつけて2連続バーディを取り返したが、反省点が口をつく。「芯に当たるショットは増えている。でも、ところどころ良い感じには見えるけれど、1球でも打ちたくないショットが2球、3球と出るのが良くないところ。1日ゼロか1回までにしなくちゃいけない」
トップとは7打差。ウェッジやグリーン上でのプレーは安定感をキープしているだけに、ムービングデーのスコア次第で優勝争いにも加われるポジション。「いまもまだ、どうなったらいい感触になるかなと考え中。あしたも少しでも良くしたい」。トラブル撲滅に全力を尽くす。(マレーシア・クアラルンプール/桂川洋一)