「微妙」な2アンダー 松山英樹、復調へのきっかけは?
米国男子ツアーのフェデックスカッププレーオフ第2戦「ドイツバンク選手権」が2日(金)、マサチューセッツ州のTPCボストンで開幕。松山英樹は3バーディ、1ボギーの「69」(パー71)で回り、2アンダーの38位タイで発進した。
前週の「ザ・バークレイズ」で今季5回目の予選落ち。ショット不振から脱却を図ろうと必死に調整を続けている松山は、この日の感触を「微妙」と表現した。「前半は良くて、後半は悪かったので“普通”。(前週よりも)良くなっていると思いたいですけど、後半にズレたというか、良くない感じがあったので微妙です」。もちろん不満顔ではあるが、わずかでも前進したと思えた様子をうかがわせた。
バーディパットを決めきれず、パーが並んだ序盤3ホールもショットでチャンスを作った。4番で5mを沈めてバーディを先行。ここ2試合連続でテストしていた新しい1W(Z765リミテッドモデル)から、持ち替えたエースドライバーで第1打をグリーン手前のバンカーまで運んだ。7番(パー5)では1W、3Wでフェアウェイに置き続けて2つ目。後半12番ではティショットで311ydを記録し、4mのスライスラインを沈めた。
風の強い午後スタートのプレー。この日パーオンを逃したのは6番だけ。同ホールの2打目も、グリーンに着弾したボールが傾斜で手前のラフに戻ったものだった。ビッグスコアとはいかなかったが、安定したアイアンゲームが穏やかなラウンドを導いた。
終盤16番(パー3)で3パットボギー、18番(パー5)ではグリーン左のエッジからパターでの3打目を2m弱オーバーさせ、返しも決められずパーで終えたものの、パッティングへの感触はショット以上と言えるかもしれない。「2番と16番くらいですかね、悪かったのは。16番はあのパーパット(1.2m)を入れないとダメ。あしたは入ってくれると思って打ちたいです」。
トップとは4打差のスタート。調子の波が“底”を打った可能性を信じて、静かに急浮上のきっかけを探る。(マサチューセッツ州ノートン/桂川洋一)