2016年 全英オープン

初の全英予選落ち 悩める松山英樹「何かを変えなければ」

2016/07/16 07:21
リンクスの過酷な天候にも苦しめられる1日に。下位で予選落ちに終わった松山英樹

「悔しいです」。あふれ出しそうな感情を抑え込むように、松山英樹が雨に濡れた表情を強張らせた。75位からスタートした「全英オープン」2日目に1バーディ、8ボギー「78」(パー71)と崩れ、通算8オーバーの111位で予選落ちに終わった。

松山が「全英」で決勝ラウンドに進めなかったのは、4回目の出場で初めて。6月「全米オープン」(138位)に続く海外メジャー2試合連続の予選落ちも、キャリア初となる。

米国でも屈指のショットメーカーらしからぬ姿だった。この日のパーオン率は28%まで低迷し、前半8番(パー3)から11ホール連続でグリーンを外した。「前半はそんなに悪くなかった」というアイアンが、ホールを重ねるにつれて距離感、曲り幅ともに精度を欠いていく。「後半に悪くなっていった。何でそういうことが起きたのか、しっかり考えて練習をしないといけない」。

松山がプレーした午後の時間帯に風雨ともに強まった不運もあった。13番からしばらくは横殴りの雨が体を打ちつけ、難度の高いバックナインをさらに険しいものにさせた。後半9ホールだけで2度の3連続ボギー。「自分の力が足りないところ。来年の全英では、こういう天候になっても自分を出せるようにしてきたい」と、反省を胸に刻み込んだ。

予選落ちがない2週間前の「WGCブリヂストン招待」を除くと、6月「ザ・メモリアルトーナメント」から出場3試合連続で決勝ラウンドに進めていない。「技術的なこともあると思うけど、少しでもミスをすると悪い方向に考えてしまう精神的なこともあると思う。マイナスに考えても仕方ないし、次の試合でまずは予選通過できるようにしたい」。つい数カ月前まで優勝争いの常連にいた24歳は、改めて自分の足元に目線を戻すつもりだ。

「何かを変えないといけないとは思う。変えないといけないことを知るためにも、しっかりと練習していきたい」。低迷期からの脱出を誓う仕切り直しの舞台は、2週間後の海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」となる。(スコットランド・トゥルーン/塚田達也)

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