岩田寛はシード争いから一歩後退 2週後の大会は洪水で中止も
メリーランド州のコングレッショナルCCで行われている米国男子ツアー「クイッケンローンズナショナル」2日目。1オーバーの83位タイから出た岩田寛は3バーディ、6ボギー、1ダブルボギーの「76」(パー71)と崩れ、通算6オーバーとして出場試合で2戦続けて予選落ちを喫した。
まさに痛恨の1打だった。岩田は2つスコアを落として迎えた前半6番(パー5)からアプローチ、ショットを立て続けにピンそば1m前後に絡め、起死回生の3連続バーディ。カットライン上の通算イーブンパーに戻した直後に、ミスが出た。
グリーン右奥のピンポジションに対し、残り159ydの3打目はフェアウェイ左サイドの絶好のロケーションからだったが、8Iがダフリ気味に入り、グリーン右手前のあごの高いバンカーへ。勢いを止めるボギーが引き金となり、後半インは5つスコアを落とした。ラウンド後は「もう、分からないですね…」と繰り返し意気消沈。静かにドライビングレンジへ直行した。
127位で迎えたフェデックスカップポイントランキングは再びダウンする見通し。レギュラーシーズン最終戦を終えた段階で125位に与えられる来季のシード権争いから後退する。圏内に入るべく、1試合も、1打も無駄にできない。しかし、次週の「バラクーダ選手権」に続いて出場する予定の「ザ・グリーンブライアークラシック」の開催が危ぶまれている。
同大会が行われるウェストバージニア州南部は23日(木)に記録的な豪雨に見舞われ、報道によると数千の家屋が停電。現段階で少なくとも20人の死者が出た。会場のオールドホワイトTPCは敷地の一部が水没しており、ザ・グリーンブライアー社のジム・ジャスティスCEOは「我々がいま見るべきはゴルフコース云々ではない。人々の安全を祈り、手助けできる必要なすべてのことをする」とコメント。2週後の開催は不透明な状況だ。(メリーランド州ベセスダ/桂川洋一)