2016年 全米オープン

9年前のオークモントを知る男 谷口徹は48歳でリベンジなるか

2016/06/16 10:18
全米オープンは2年ぶり10回目の出場。48歳の谷口徹はいまなお元気

世界一の称号を争う「全米オープン」が、オークモントCCで行われるのは9年ぶり。前回開催された2007年に続いて再び当地での戦いに望む選手は、出場156人中28人しかいない。そのうちの最年長が49歳のデビッド・トムズ。彼に続くのが48歳の谷口徹だ。

「すげえコース。“破格”ですね、ここは。(今年で)9回も全米オープンをやる理由が分かるわ。ナンバーワンに難しい。前に来たときは、もう少しボールが止まったような気がするけれど」。通算5オーバーが優勝スコアとなった9年前同様、今回も最高難度のセッティング。大会自体は2年ぶりの出場だが、予選落ちに終わった当時を頭に浮かべながら苦笑いした。

グリーンの速さ、ラフの深さに加え「バンカーのあごがぜんぶ高い。結構プレッシャーがかかる」という。フェアウェイバンカーはそのほとんどが、入れれば1打を失うピンチに直結しそう。コースを南北に走る高速道路に向かって下る全体傾斜も、各ホールに大きなアップダウンをつけている。

開幕前日のコースチェックを終えると「ラフを刈ったみたいで、ボールがスポッと埋まるようになった。逆に難しい」と、さらに増えたネガティブ要素を口にした。「集中して頑張るしかない。コースに負けないように」。懸命に耐える展開を見据えている。

昨年、筋力トレーニングに目覚めて肉体改造を継続中。シニア入りを前にパワーアップを実感しているが「こっちに来たら、まったく関係ない」とぼやいた。「みんなやっているから。自分がちょっと飛ぶようになっても、こっちじゃ全然ダメだなって。自分はうまくなっていると思うけれど、結果がすべて」。

ベテランはいまだ何かを吸収しようと必死だ。この日は2003年大会の王者ジム・フューリックと練習ラウンドをともにし、飛距離の乏しさを精度の高さでカバーするゴルフに感銘を受けた。「ああいうスタイルのゴルフは戦える。自分もそうやっていけばやれると勉強になりました」と納得顔だ。

久々の世界最高峰での戦いに「スイングもみんな色々。体の使い方がそれぞれある。結局スイングって、これってものはない」と改めて実感したという。「どれが正しいというものはない気がする。十人十色です」。日本が誇る“谷口色”も、なかなかの個性であふれているはずだ。(ペンシルベニア州オークモント/桂川洋一)

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