2016年 RBCヘリテージ

岩田寛はあえなく終戦 今季ワースト「83」

2016/04/17 07:27
大会3日目に「83」を叩きMDFとなった岩田寛。手応えは「勘違いだった…」

最後は怒る気力もなくなっていた。ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)で行われた米国男子ツアー「RBCヘリテージ」3日目、岩田寛は序盤からスコアを崩し、今季ワーストとなる「83」(パー71)でホールアウトした。なんとか18ホールを回りきったが、通算14オーバー。予選通過者中最下位の82位でセカンドカット(MDF)に引っ掛かり、日曜日にプレーすることは叶わなかった。

スタートホールからおかしかった。右に出た1番のティショットは木に当たって松葉の上にぽとりと落ちた。2番(パー5)でこの日唯一のバーディを奪ったが、直後の3番でフェアウェイからグリーンを大きくショート。続く4番(パー3)も、ティショットはグリーン右手前のラフに力なく落ち、岩田はアイアンのシャフトを曲げんばかりに悔しがった。

その後は、不甲斐ないショットに、徐々に怒りも消えていった。6番、8番、14番でダブルボギー。13番では2打目がグリーン手前バンカーの壁にくっつき前方に打てず、いったんバンカー内で左壁際に打つと、そこからウェッジを裏返して左打ちのバンカーショットで脱出に成功。だが、そこから3パットでトリプルボギーとした。

不甲斐ないゴルフの中で、さりげなく見せた技。ウェッジを裏返した左打ちでバンカーから脱出させた岩田寛

中盤以降、感情を切り離したように淡々とゴルフを続け、なんとか18ホールを完走した。12オーバー「83」は、2008年「全英オープン」2日目の「84」に次ぐ自己ワースト。今週つかみかけていた手応えも「勘違いだった。今は何も分からないです」とうなだれて、岩田は車中の人となった。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランド/今岡涼太)

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