2016年 バルスパー選手権

起死回生イーグルもフイに 岩田寛はショットに乱れ

2016/03/13 08:17
前半は我慢していた岩田寛だったが、インコースに入って荒れた展開となった

フロリダ州のイニスブルックリゾートで開催中の米国男子ツアー「バルスパー選手権」3日目。62位タイから出た岩田寛は「71」(パー71)で回り、通算3オーバーのまま順位を47位タイに上げたが、1イーグル3バーディ、1ボギー2ダブルボギーと出入りの激しい展開に意気消沈した。

思えばスタート前の練習から慌しかった。早朝のドライビングレンジ。アイアンショットで思うような当たりが出ない。練習が終わりに近づいたとき、岩田は突然、別のアイアンセットを用具担当者に準備するよう頼んだ。実にティオフの15分前。結局はクラブ変更を思いとどまり、前日まで使っていたモデルでコースに出たが、ショットの直後にため息を吐き続けた。

スコアだけ見れば、前半は上々のラウンド。出だし1番(パー5)はこの日も3打目をバンカーから寄せてバーディを決め、3番ではグリーン右手前のカラーからパターで2つ目を奪った。予選2日間に比べてパッティングのタッチが合い、“お先”で決めたパーはトータルで7つあったが、それもショットがピンに絡まないことから来る慰めのようでしかない。

荒れたのはプレー全体の3分の2を消化した後だった。アウトで通算イーブンパーまで戻し、ノーボギーで迎えた13番(パー3)でティショットを池に入れてダブルボギー。続く14番(パー5)では、5Wでピン右2mにつける2オンに成功しイーグルを決めたものの、15番(パー3)を再びボギー。16番では1Wショットが、右サイドの池に向かって流れ、2つ目のダブルボギーでこの日作った“貯金”を吐き出した。

ラウンド直後は「ショットの感触が全然良くなかった。パットが復調?そういう問題じゃないです。何も考えたくない」と声を落とした。挽回の機会は残り18ホールだ。(フロリダ州パームハーバー/桂川洋一)

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