2015年 CIMBクラシック

長時間移動を経て…石川遼は練ランなしで大会初日へ

2015/10/28 18:15
クラブハウスでアダム・スコットと遭遇した石川遼。「彼は日本のゴルフ界の将来のことも考えていてくれる。僕もその気持ちに協力したい気持ちは山々」と石川遼

前週の大会を終えた25日夜にアメリカを出て、マレーシアに到着したのは27日夜。総飛行距離約1万5000km、21.5時間のフライトと乗り継ぎ待ち時間で18時間の時差を飛び越え、石川遼は今週の「CIMBクラシック」が開催されるクアラルンプールG&CCにたどり着いた。大会前日の28日にようやくコース入りし、「体調はどこも悪くないけど、ちょっとHP(ヒットポイント)は減っているかなという感じがしますね。ゲームで言うと(笑)」とおどけて話した。

この日は、プロアマ戦には出場せずに、パッティング、アプローチ、打撃練習と軽めの調整をして初日に備えた。「普通に良い練習はできました。あとはイメージトレーニングというか頭の問題。しっかり精神面を試合に対してアプローチしていくだけ」。昨年に続く2年連続出場とあって、練習ラウンド0回でもコースへの不安は大きくない。

石川はコースの印象を「パー5が難しい。イーグルもあるけど、ボギー、ダボもあるコース。フェアウェイも絞られているし、グリーン周りも難しい。僕はすごく好きなコースですね」と語る。開幕したばかりの新シーズンでテーマとする「攻め」の姿勢を貫くには、格好の舞台となりそうだ。

開幕2戦を終えて、石川は予選落ちと50位タイ。シーズン序盤に少しでもフェデックスカップポイントを稼いで、来年以降に弾みをつけたい石川にとっては、主催者推薦で出場する今週は大きなチャンスになる。

「非常にありがたいですね。去年はギリギリ順番が回ってきたけど、今年は推薦をいただけた。良いプレーができれば恩返しになると思うし、ここから数試合、どんどんトライして課題をみつけて来年につなげていきたい」と気合いを見せた。

「1Wで打つイコール攻めるじゃない。どのクラブで打つにせよ、攻める気持ちで打てればいい」と石川は言う。今週は予選落ちのない大会でもある。「流れが悪くなったときにずるずる行かない。断ち切るのが大事だと思う」と長丁場を見据え、集中力を高めた。(マレーシア・クアラルンプール/今岡涼太)

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