米国男子ツアー

衰え知らず?ベテランメジャー覇者が首位発進

2015/02/20 11:52
51歳のベテラン、ビジェイ・シンが暫定首位スタートをきった(Todd Warshaw/Getty Images)

タイムスリップしたわけでは決してない。米国男子ツアー「ノーザントラストオープン」の初日は、ベテラン2人が絶好のスタートを切った。51歳のビジェイ・シン(フィジー)と46歳のレティーフ・グーセン(南アフリカ)がともに「66」(パー71)をマーク。6人が並ぶ5アンダーの暫定首位タイ発進を決めた。

「マスターズ」1勝、「全米プロ」2勝のシン。「全米オープン」2勝のグーセン。ともに昨年フェデックスカップポイントランキングで125位以内への復帰を果たし、迎えたシーズン早々に存在感を光らせた。序盤から好調なパッティングに支えられ、バーディを連取。

パッティングに悩まされる後輩プロたちが多い中「(グリーンの傾斜が描かれた)コースメモは助けになるけれど、その土地の特性を知っていることが何より重要。何年も積み重ねてきたものから、本能を信じて打つんだ」とシンは豊富な経験を武器にした。

ここ数年、腰痛に苦しんできたグーセンも「ビジェイも素晴らしいプレーをしていたからね。ラウンド中はちょっとした会話もしたけれど、それぞれのプレーにすごく集中したんだ」と笑顔。3m前後のパーパットを沈めた2番、8番の粘り強いプレーに胸を張った。

シンは既に50歳以上の選手が集うチャンピオンズツアーにも参戦しているが「ここ5年でようやく体に痛いところがなくなった。いいゴルフができているのはそれが大きい。痛みがなければ気持ちよくプレーできるさ。スイングもいい状態だし、プレーできることが幸せだ」と力強い。「木曜日じゃまだ優勝できない。いいポジションにいて、チャンスをつかみたい。日曜日にどうなるか…」。シニア世代に突入しても、ハートが衰える様子はない。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/桂川洋一)