米国男子ツアー

首位に2打差発進!松山英樹はエリートフィールドに興奮

2014/12/05 08:04
エリートマッチに日本勢初出場を果たした松山。後半に差し掛かるにつれ、表情には自信が漂った

米ツアー外競技のチャリティイベント「ヒーローワールドチャレンジ」が4日(木)、フロリダ州のアイルワースG&CCで開幕。松山英樹は7バーディ、3ボギーの「68」をマークし4アンダーとして出場18人選手中6位タイと好スタートを切った。

8月以来の復帰戦となったタイガー・ウッズの前の組。大会ホストのスーパースターが最下位に沈む一方で、松山は要所を締めてスコアを伸ばした。出だし1番での3パットボギーを含め、序盤4番までに2バーディ、2ボギーと慌ただしい展開。9番で2度目の3パットでボギーを喫してイーブンで折り返したが、インコースで上位に顔を出した。

手前から5mを沈めた12番でのバーディが呼び水となり、その後14番で4m、16番で2mとチャンスを確実に沈めた。つま先下がりの左ラフからの2打目を力強いショットでフェアウェイに運び、3打目は傾斜とスピンでピンに絡めた17番(パー5)で後半4つ目のバーディ。

ショットは「100点じゃないけど、70点くらいでピンの周りについた」という感触ながら、以前のような過剰に悲観することなくプレー。「ミスを許せる範囲が、僕自身の中で拡がっているのが大きい」。ストレスを溜め込まずに消化していく様は、今年後半の確実な成長ポイントだ。

高級リゾートの雰囲気いっぱいのコースには、リーダーボードが18番グリーン脇にしかない。他選手のスコアを把握できないまま「一緒に回っていたジミー(ウォーカー)がポンポン伸ばしていたから、付いていけばそんなに差は開かないだろうと思って回っていた」という。「でも上がってみたら、みんなスコアがいいから、スゲエなあと思った。しばらく試合に出ていないはずの選手が、いきなりスコアが出るんだから…」。

溜め息交じりに精鋭揃いのフィールドを改めて実感したが、それもモチベーションを引き上げる要素に他ならない。

6アンダーの初日単独首位は2週前に日本で「ダンロップフェニックス」を戦い、前週「エミレーツ オーストラリアオープン」でプロ2勝目を挙げた、疲れ知らずのジョーダン・スピース。「やっぱり調子がいいのかなと思いますけど。でも僕もね、その調子がいい選手に(ダンロップで)勝ってるんで。置いて行かれないように頑張りたい」。プライドを日々くすぐられながら、一年の締めくくりにふさわしい戦いを満喫する。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)