4カ月ぶり復帰のウッズ 復活へ「まだ時間は残されている」
日本勢初出場の松山英樹を含む世界の精鋭18人によるチャリティトーナメント「ヒーローワールドチャレンジ」は4日(木)に開幕。大会を主催するタイガー・ウッズの、約4か月ぶりの復帰戦だ。
腰痛、背中痛に悩まされた2013-14年シーズンを8月の「全米プロゴルフ選手権」で終えたウッズ。ティオフを2日前に控えた2日(火)に公式会見に出席した。「今年の初めのようなはっきりした痛みはもうない。そりゃあ、どこかしらが少しは痛むこともある。でも僕くらいの年齢、もっと年上の人たちなら誰だってそうだろう?皆さんみたいに(笑)」。今大会の会場であるフロリダ州のアイルワースG&CCは、かつて前妻ら家族と一緒に住んだ場所(2015~17大会年はバハマで開催予定)。記憶の残る地で元気な姿をアピールした。
先月ショーン・フォーリーとの契約を解消し、新たに「ビジョンがとても良く似ていた」というクリス・コモをスイングコーチに迎えたことを発表した。話し合いを重ねながら、少年時代からのビデオを見返して試行錯誤を続けている。打ち込みが足りていない状況だが、過去を遡りながら構築中の現在のスイングを「新しくも古いもの」と表現した。
周囲が囁く世代交代の波も十分に受け入れている。
「前に何度も説明したように、MJ(NBAのスーパースター、マイケル・ジョーダン)がフェイダウェイシュート(後ろにジャンプしてディフェンスをかわして打つシュート)を考えたのと同じこと。彼は高さで他の選手を圧倒できなくなって、得点を稼ぐ別の方法を編み出した。僕が若い頃には290ydキャリーで飛ばしていればすごい飛距離だった。でも今はビッグボールと言うには320、325ydは飛ばさないと。それが今の飛ばし屋のスタンダード。僕には無理だ」
それゆえ、真っ向から体力勝負に挑む気はない。「ゴルフコースを倒せればいい。それが、サム・スニードが54歳で勝った理由のひとつ。トム(ワトソン)だって全英オープン(2009年)で、59歳で勝ちそうになった。グレッグ(ノーマン)も54歳で全英-を引っ張った。僕はまだ40歳にすらなっていない。少なくとも来年まではね(笑)。だからまだ、時間は残されている」。背負う期待とじっくりと向き合いながら復活の道を探っていく。