PGA・オブ・アメリカ会長がSNSの失言で失職
PGA・オブ・アメリカ会長のテッド・ビショップ氏が24日(金)、SNS上でイアン・ポールター(イングランド)に対して不適切な発言をしたことを理由に会長職を解雇された。
事の発端は、今週出版されたポールターの自伝「No Limits」の中で、ポールターが「ライダーカップ」におけるトム・ワトソンとニック・ファルドについて批判を浴びせたこと。ポールターは、今年の米国チームキャプテン・ワトソンが、土曜日にキーガン・ブラッドリーとフィル・ミケルソンにプレー機会を与えなかったことに「当惑した」と書き、また同大会でテレビ解説を務めたファルドが、自身がキャプテンを務めた08年大会でのセルヒオ・ガルシアを「役立たず」とコメントしたことに、「誰が役立たずだって?ファルドは自分の姿を鏡で見る必要があるだろう」と本の中で応戦した。
これを見たビショップ氏は、23日(木)に自身のフェイスブックで「アスリートであれば、そのスポーツで自分自身より大きな偉業を成し遂げた人物を批判すべきではない。トム・ワトソン(メジャー8勝、ライダーカップ10勝3敗1分)とニック・ファルド(メジャー6勝、ライダーカップの歴代最多となる25ポイントを獲得)がイアン・ポ-ルターに非難されただって?本当に?女子学生が休み時間にキャーキャー騒いでいるようなものじゃないか」と記載。
ツイッターでポールターに宛てて「ファルドの記録はそれだけで偉大だ。メジャー6勝とライダーカップ歴代最多の獲得ポイント。君と彼を比べてみたら?お嬢ちゃん(Lil Gril)」とした。
これに対し、ポールターは「“お嬢ちゃん(Lil Girl)”と呼ばれることは、軽蔑やこきおろしを意味するのか?とてもショックだし、がっかりした。特にそれがPGA・オブ・アメリカの会長による発言だから。これ以上のコメントはない」と、米国ゴルフチャンネルで声明を発表した。
この顛末はゴルフ界を駆け巡り、わずか1日のうちにPGA・オブ・アメリカの役員会は“性的なことを元にした不適切な発言があり、その内容はPGAのポリシーと合致しない”としてビショップの解任を決定した。
PGA・オブ・アメリカのCEOピート・ビバクア氏は「PGA・オブ・アメリカはこの偉大なゲームを主導し、ゴルフを通じて我々の社会をより豊かにするという甚大な責務を理解している。我々は、ゴルフがそれを経験したいすべての人々に対して歓迎的で寛容にあるように自分たち自身に対して求め、かつPGA・オブ・アメリカのすべての人々がその好例であらねばならない」とコメントしている。