松山英樹 2日続いたアイアンショットの好感触
マサチューセッツ州のTPCボストンで開催中の米国男子ツアーのフェデックスカッププレーオフ第2戦「ドイツバンク選手権」3日目。イーブンパーの44位タイから出た松山英樹は5バーディ、2ボギーの「68」(パー71)で回り、通算3アンダーの34位タイに浮上した。
復調の兆しを示した前日2日目に続き、この日も見せ場はバック9にあった。右ラフからの第2打をグリーン奥のラフにこぼした9番で2つ目のボギーを叩き、1ストローク落としてハーフターン。序盤は連戦の疲労もあってか「体のキレ?しっくりこないところがあった」というが、迎えた12番で勢いをつけるプレーを披露した。
フェアウェイからの第2打は残り163ヤード。ピンは手前にハザードの茂みがあるグリーンの右サイドに切られていたが、7番アイアンでのコントロールショットで、左からのアゲンストの風に乗せた。ボールが捕えたのはピン手前2メートルの絶好の位置。「グリーンも左から右に傾斜している。グリーン真ん中の段を狙ったら風と傾斜で寄っていくかなと」という意図が的中した。
終盤は安定感も際立った上でのバーディラッシュ。13番、14番といずれもグリーン奥から1パットパーを拾った直後、3メートルを沈めた15番から2連続バーディ。「入って当たり前の距離が入ってくれている。ホッとしている部分と、まだ自信を持って打てていない部分、半々ですけど、今日に関しては短いパットもほとんど外さず良かった」。前日は1メートル以内のパーパットから3パットを2度喫していたが、最終18番(パー5)も90センチをしっかりと決めてバーディで締めくくった。
ドライバーショットの出来については厳しかったが、アイアンには自ら及第点。「(感触が)良くない日でも、ある程度(チャンスに)付けられている。感触的に良い当たりが先週なんかに比べてだんだん増えてきている。満足度は100(点)を目指しますけど、試合を作る中でアイアンショットだったら、これくらいでいいのかなと思う」
次週の第3戦「BMW選手権」参戦が決まっているが、最終戦「ツアー選手権byコカ・コーラ」出場を確定させるためには、最終日にさらに順位を上げ、1ポイントでも多くポイントを積み上げたいところ。
「順位を上げて終われたらアトランタ行き(ツアー選手権出場)が決まりますし、最近は(試合で)25位以内に入っていないので世界ランキングポイントも稼げていない。そこも稼ぎたいなと思います」。感触だけでなく、ターゲットを「結果」に絞る気概も少しずつ戻ってきた。(マサチューセッツ州ノートン/桂川洋一)