2014年 ザ・バークレイズ

グリーン上の苦悩 松山英樹「あきれている」

2014/08/24 08:28
パットが入らない…グリーン上で苦しんだ松山英樹は3アンダーで30位タイ

カップの脇を無表情ですり抜けていくボールを、苦々しく見つめていた。ニュージャージー州のリッジウッドCCで開催中の米国男子ツアーのフェデックスカッププレーオフ第1戦「ザ・バークレイズ」3日目。4アンダーの16位タイから出た松山英樹はグリーン上で苦しみ、3バーディ、4ボギーの「72」(パー71)。通算3アンダーの30位タイに後退した。

「悔しいというより、あきれています」。ホールアウト直後の松山は腰に手をやり、重たい息を何度も吐き出した。トップと4打差で迎えたムービングデー。出だし2番で3パットのボギーが先行すると、ショットでチャンスを作りながらも、4番、5番ではいずれも3メートル以内のバーディチャンスを外し、天を仰いだ。

3メートルを沈めた6番から2連続バーディを取り返し、9番でも残り約130ヤードをピン手前4メートルにつけて3つ目。通算6アンダーまでスコアを伸ばして反撃ムードを漂わせたが、後半インに入ると再び、パットの不振が足かせになった。3メートルのパーパットを残した10番(パー3)から2連続ボギー。12番、13番(パー5)のチャンスも活かせず、15番(パー3)では左奥からのアプローチをオーバーさせ、4つ目のボギーを叩いた。

ショットについては「(感触は)良くない」としながらも、この日もティショットはパー3を除く14ホールのうち12ホールでフェアウェイを捕らえた。3日間を通じたフェアウェイキープ率78.6%は全体5位。一方で、パット数89(初日から29-30-30パット)は52位。パーオンに成功したホールでの平均パット1.821は67位タイに低迷している。

数字が物語る苦悩。「今日に関してはパッティングを責めるべきと思います。ただ入らないんで…感触は良くてもストレスは溜まります」と直行した先はもちろんパッティンググリーン。人もまばらな練習場での試行錯誤は、全組ホールアウトの時刻にまで及んだ。(ニュージャージー州パラマス/桂川洋一)

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