2014年 ウィンダム選手権

イーグルすら不満…松山英樹、ショット復調への策は

2014/08/15 08:46
ショットへの不満が口をついたが、松山は表情も明るく、姿勢は前向き

ノースカロライナ州のセッジフィールドCCで開幕した米国男子ツアー「ウィンダム選手権」初日。松山英樹は1イーグル、1ボギーの「69」(パー70)でまとめ、1アンダーの49位タイでスタートし、本調子には程遠いショットの出来に嘆き節が続いた。

「気持ちよくプレーしたいです。いいティショットを打って、気分よくセカンド地点に行って…そこからミスしてボギーを打ったら仕方ない、って感じで。気分よくゴルフしたいです」。ホールアウト後の松山は表情こそ笑顔を交えて穏やかだったが、たまり続けるイライラを包み隠そうとしなかった。

スタートホールの10番。左サイドのフェアウェイバンカー前方、左足上がりのラフからの2打目は、シャンク気味に右サイドへ飛び、いきなりボギー。上位陣がバーディ合戦を展開したように、取り返すべきチャンスホールはその後も多くあったが「まだパターの方が良いストロークもあって、しっくりきている。でもショットは良いところがひとつもなく…」と噛み合わず、好発進につなげられなかった。

この日一番の見せ場は後半5番(パー5)だったはずだ。フェアウェイから残り189ヤードの第2打は、7番アイアンでアゲンストの風を裂き、ピン手前1.5メートルにピタリ。パーが並ぶ停滞ムードを破る起死回生のイーグル奪取となったが、歓声に包まれる松山自身の心境は“ビミョー”。

「ううん…ムリヤリ(ピンそばに)つけた感じですよね。当たりは悪かった。たまたま、コロコロ…って、ついてくれた。セカンドが7番アイアン、あの距離ではイーグルを取った気分にもならないし、自分がいいショットを打ったという感じもしなかったですし。(イーグルという)スコア的に良かったなというだけで、自分の気持ちが乗っていく感じはしなかったです」。立場や聞こえようによっては贅沢な悩みだが、今大会の出場全選手で最高位となる世界ランク18位の男の言葉なら、必ずしもそうは聞こえない。

次週からは全4戦のサバイバルレース、初参戦のフェデックスカッププレーオフが控えており、早く復調のきっかけをつかみたいが、やるべきことを明確にしているからこそ、焦る様子はない。「練習しかないと思うんですよね。練習が悪いのか、考え方が悪いのか…いまは分からない。でも練習しないと『考え方が悪い』とも思えない。練習します!」。怪物の解決法は、いつだってシンプルだ。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/桂川洋一)

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