復調の松山英樹が7位発進 「オーガスタの時と比べたら…」
ノースカロライナ州のクエイルホロークラブで1日(木)、米国男子ツアー「ウェルズファーゴ選手権」が開幕。午前8時30分に10番からスタートした松山英樹は6バーディ、3ボギーの「69」で回り、首位に3打差の3アンダー7位タイと好スタートを切った。
「良いプレーができたのは久しぶり。試合で1日でも良いプレーができたということは、すごく自信にもなる」。松山が60台をマークしたのは、2月「ノーザントラストオープン」3日目以来11ラウンドぶり。「マスターズ」から2試合連続予選落ちが続く中で、ようやく戻ってきた好感触を楽しむかのようなプレーだった。
序盤から一気にアクセルを踏み込んだ。3.5メートルを決めた10番(パー5)をバーディで飛び出すと、12番では約14メートル、大きくフックする下りのラインを読み切って2つ目。さらに13番(パー3)、15番(パー5)とバーディを重ね、前半だけで4アンダーの貯金を築いた。後半はショートパットのミスもあり3ボギーを叩いたが、5番、7番のパー5で粘り強く取り戻す。ポイントに挙げていたパー5の全ホールでバーディを稼ぐ、堅実なマネジメントも光った。
「本当にドライバーが良くて、ティショットをストレス無く打てたのが良かった。パットの感触? 最近の中では一番いいし、オーガスタの時と比べたら今日の方が全然良い」
後半は、ショットのフィニッシュが決まらず手を離す場面も目立った。2番では1メートルを外して3パットボギーも叩いた。しかし、これらのミスをも許容できる、それ以上の手応えが松山の声を弾ませた。「少し無駄なミスもあったけれど、こうやって“無駄なミス”と言えるところまで戻ってこられて良かった」。松山が、復調に向けた第1歩目を力強く踏み出した。(ノースカロライナ州シャーロット/塚田達也)