自己改造で勝利への自信を見せるデュバル
By D.J. Piehowski, PGATOUR.COM
ゴルフの大会で再び勝つ準備ができているというデビッド・デュバル。
(同じことをもう何年も聞いてきたことを残念に思うかもしれない)
だが彼の言うことに耳を傾けてみよう。
デュバルはTPCルイジアナでの「チューリッヒクラシック」初日、「2、3年前の僕は、自分が勝てると考えていたかもしれない」とコメント。「だけど振り返ってみると、肉体的には勝つ態勢になっていなかった。自分の試合ぶりはさほど良くなかったしね。自分のプレー内容には思い込みの激しいところがあった」。
デュバルは今回の「チューリッヒクラシック」初日を4アンダー「68」でホールアウト。ノーボギーでラウンドを終えたのは、2012年の「ジョンディアクラシック」初日以来のことだった。
現在スポンサー推薦だけで出場しているデュバルは、スケジュールのはっきりしないプレーヤーになっている。彼は今年6月の「フェデックス セントジュードクラシック」に出場することが決まっているが、それまでのスケジュールは自身のプレーにかかっている。
「なんとも言えないね。1ヶ月ほどプレーしてなかったから」と、デュバル。「その前は5週間、そして6週間オフの時もあった」。
なんとも興味深いスケジュールでのプレーは、彼にとってユニークな事前準備を生み出すことに。3月の「バレロテキサスオープン」でマンデーを通過できなかったデュバルは、米コロラド州デンバーの自宅に戻り、今大会への対策を考えた。そこで彼は練習用に特別なセッティングを用意。合計9本(ロフト角56度、49度、42度、35.5度、28.5度、21.5度、ドライバー、4番ウッド、パター)を使い、あえて難しいショットを打って練習している。
もう1つの大きな違いは、練習ラウンドの間、彼自身が一連のクラブを運びながら歩いているということだ。これは自分の健康も考えてのこと(デュバルいわく、ここ7ヶ月で30ポンド(約14キロ)減量したとか)。
「プレーに備えて、自分ができることは何でもやっている」と、デュバル。「今日はまったく疲れを感じなかった。一日中、足取りが軽かったよ」。
それには健康状態が良くなったこともあるが、ゴルフスイングの改善の方がもっと大きいだろう。デュバルはこれを、インストラクターのクリス・オコネルと共に成し遂げたと信じている。彼はスイングパス(進路)を自分がやりやすいイン・トゥ・インに戻し、左側へのスイングに再び着目したのだ。
「今は確信を持っている。自分がどうやってゴルフボールを打っているかや、クラブを振っているのかを把握してるんだ」と、デュバル。「しっくりきているし、自然なプレーができているとも感じる。いいタイミングだと思うんだ」。
デュバルがボールを打つのと同様(実際、今大会初日では16ホールでパーオンし、“ボギーを叩きそうな時は一度もなかった”)、PGAツアーでの勝利は望んだからといって手に入るわけではない。今大会では150名を超すプレーヤーが同じような熱意で臨んでいるのだ(それ以上に最近の(メーカーの)担当者もそうだろう)。確かに、今大会の出場者で世界ランキング1位になった者はいない。
だがデュバルが先走りすることはない。今大会で10位以内に入らなければ、来週プレーすることはないのだ。
「1ヶ月のオフを終えて今大会に出場し、優勝を期待するのはもっともなことだろうか? おそらく違うだろうね」と言うデュバル。「だけど僕はここに、もっとおかしなことが起きるのを証明するために来ている。そうなるには十分なほど、ゴルフボールをよく打てているんだ」。