2014年 バルスパー選手権

ダニー・リー 目覚めた理由は手元にあり

2014/03/14 09:50
前週2位に入りその勢いを維持し首位スタートをきったダニー・リー(Sam Greenwood/Getty Images)

フロリダ州のイニスブルックリゾートで開幕した米国男子ツアー「バルスパー選手権」。寒さと強い風に悩まされた初日、3アンダーで首位に4人が並ぶ展開でトーナメントがスタートした。そのトップグループには、23歳の韓国系ニュージーランド人、ダニー・リーの名前もある。

2008年に「全米アマチュア選手権」を当時最年少の18歳1カ月で制覇し、翌年に「マスターズ」に出場したリーは、次世代の期待選手としてかねてから注目を浴びてきた。昨年はウェブドットコムツアーを主戦場としたが、同ツアーのランキング(出場優先順位)27位でなんとかレギュラーツアーの舞台に戻ってきた。

迎えた今季は、昨年11月の「OHLクラシックatマヤコバ」から6試合連続で予選落ちを喫していたが、前週の「プエルトリコオープン」で、突如2位フィニッシュを決めた。「プエルトリコとは全く違うコース。今週の火曜日に初めてプレーしたけれど、90近く打つんじゃないかと思った」というが、この日は4バーディ、1ボギーと安定したプレー。2週間前からパターを新たにクロウグリップで握っており「タッチを上手く出せているし、打ちたいところに転がせている」と、好感触がそのまま結果に表れている。

2011年のウェブドットコムツアー「WNBゴルフクラシック」で米国初優勝を挙げた後は、勝利に縁遠いが、昨年のジョーダン・スピースもプエルトリコで2位フィニッシュを遂げ、このタンパで7位に入り飛躍を遂げた。「このコースはたとえ風が吹かなくたって、本当に難しい」と気持ちに緩みは無いリー。カリブの風はフロリダで再び上昇気流となるか。(フロリダ州タンパ/桂川洋一)

2014年 バルスパー選手権