米国男子ツアー

3月11日に帰国の松山英樹「あの日を忘れちゃいけない」

2014/03/11 17:15
米国から成田空港に着いた松山英樹は、その足で地元・仙台へと向かった

米ツアーに参戦中の松山英樹が11日(火)、成田空港に一時帰国した。奇しくも3年前、東日本大震災で日本中が悲しみに沈んだ日。「3月11日に帰ってきて、なんか不思議な感じがする。でも、そういう日を忘れちゃいけないと思う」と、宮城県仙台市の東北福祉大を20日に卒業する松山は被災地への思いを新たにした。

昨年10月の「プレジデンツカップ」を前に、震災復興を目指した“松山基金”を立ち上げた。バーディ1個につき1万円、イーグル1個につき2万円を積み立てるこの基金は、年末時点で89万円に達していた。今年は前週終了時点で3イーグル、80バーディ(86万円換算)。東北福祉大の阿部靖彦監督は、前年分として90万円をあしなが育英会に寄付したことを明らかにした。また「プレジデンツカップ」で各出場選手に割り当てられたチャリティ金15万ドル(約1,545万円)を、東日本大震災の義援金に充てている。

東北福祉大の卒業式に出席するなど、松山は4週間の充電期間を経て、次戦の米メジャー今季初戦の「マスターズ」(4月10日開幕)に乗り込む。3年前、同大会出場を悩む松山の背中を押してくれた被災者への思いは今も忘れていない。あの時は日本人初のローアマ(27位)に輝き、被災地を少なからず力付けた。

「結果的にそうなってくれれば嬉しいけど、それは自分が判断することじゃない。僕はただ頑張るだけだと思う」。寡黙にプレーでの復興支援に邁進する。