2014年 ノーザントラストオープン

ともに2差V逸に…石川遼「英樹の方が近かった」

2014/02/12 12:31
クリーンヒットを心掛けた練習法。石川は木の板の上からアプローチを繰り返す。

13日(木)に開幕する米国男子ツアー「ノーザントラストオープン」。カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のリビエラCCで行われる伝統のトーナメントには、ともに2試合ぶりのツアー復帰となる石川遼松山英樹が揃って参戦する。

昨秋に開幕した米ツアーの2013-14年シーズンは12試合を消化し、若き日本勢2人は、既に来季のシード権獲得への視界が良好。ここまでフェデックスカップポイント425点を積み上げた石川はランキング19位。松山は354ポイントで27位。8月末のレギュラーシーズン終了後に決まるシードのボーダーライン、125位は430点前後と目され、周囲の興味、関心はいよいよ2人の米初勝利に移りつつある。

2週前には松山が「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で、優勝したケビン・スタドラーに2打差の4位でフィニッシュした。そして、その様子をテレビ観戦していた石川は、松山の勝利を信じて疑わなかった一人だった。

「(最終日は)勝つかなあと思っていた。フェニックスの時に、英樹が練習場で打っている姿を見たんですけど、明らかにその中で、ズバ抜けて良いスイングをしていた。フラットな目線で見て、英樹が一番、雰囲気があったと思った」。

その前週、「ファーマーズインシュランスオープン」では、先んじて石川が優勝争いし、同じく2ストロークが届かず惜敗していた。だが本人は客観的な視線でこの“2試合”を眺めて言う。「英樹も17番のパットを外して厳しくなった。オレも17番を外して優勝が遠くなった。でもお互い同じような状況だったけれど、自分からすると、優勝は英樹の方が近かったと思う。(松山は)すごい、こう、ズバ抜けたものを持っている」。

好敵手の実力を改めて認識したからこそ「勝負は難しい。その時の運としか思えないところもある」と口にする石川。日本で10勝を挙げても、それを忘れさせるような感覚。日本人史上4人目の米ツアー制覇への戦いが、いよいよ本格化していく。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/桂川洋一)

2014年 ノーザントラストオープン