松山英樹、フルショット封印の1アンダーに「奇跡」
2013/10/31 18:29
中国・上海にあるシェーシャンGCで開幕した「WGC HSBCチャンピオンズ」初日、松山英樹は痛む背中を気にしながらも2バーディ1ボギーの「71」で回り、1アンダー28位タイでホールアウト。この日のラウンド中、一度もフルショットをしなかった松山は、「奇跡でしょう?」と小技でしのいだ18ホールを振り返った。
松山の力強く振り抜くショットは影を潜めた。すべてのショットでフォローを胸よりも高く上げず、ハーフショットのようなスイングにとどめ、パー5でも2オンを狙わずに確実にレイアップ。静かに淡々と、1つずつホールを消化していった。
スタートホールの10番で、2打目をグリーン手前の傾斜にこぼしてボギーとしたが、この日スコアを落としたのはこの1ホールだけ。13番で30ヤードほどをサンドウェッジで直接沈めてバーディとし、レイアップした18番(パー5)でも2メートルにつけてバーディ奪取。後半はすべてパーでしのぎきった。
ショートゲームに助けられたこの日、「難しいライから寄せることもできたし、それをずっと続けられたのは収穫。悪かったら80ちょっと打っていると思うので、まとめられたのは良かった」と松山。
だが、前週以来ラウンド中に繰り返されているストレッチや、痛そうな仕草を見ていると背中の具合が気になるところ。帯同するトレーナーも、プレーぶりを注視してケアに努めているが、最終決断は松山本人に委ねているという。
「明日の朝起きて、今日よりも悪かったらやらないかもしれないし、今日と同じくらいだったらやると思う。1日1日体調を見ながらじゃないですか」と松山。明日も綱渡りのラウンドは続いていく。(中国・上海/今岡涼太)