川村昌弘、夢はアジアから欧州へ
2013/10/30 17:22
今年の「WGC HSBCチャンピオンズ」で3度目の中国訪問となる川村昌弘は、気の荒い大陸人を前にしてもひるむ様子はない。「英語を話しても分からないので」と、基本的には日本語で押し通す。昨日は、コースに隣接するジェットコースターを発見し、さっそく乗ろうと試みたが、残念ながら営業しておらずに諦めた。「多分、そんなことやっているのは僕だけでしょうね」と川村。その大胆さと好奇心は、初のシェーシャンGCを前にしても変わらない。
同コースを、「バンカーやグリーンの形状が日本にはない。とても面白いし、楽しみです」と川村は評する。「ピンポイントで打っていかないといけないので、好きなコース」と、ひしひしと攻め甲斐を感じている。
フィーリング重視の練習もいつも通りだ。開幕前日は、練習場では各クラブ3球ずつ。「3球とも思い通りの球だったので、よしっていう感じです」と、1時間ちょっとで練習を切り上げた。宿舎に帰ってからの楽しみは、持参してきた伊坂幸太郎の小説と、「宇宙兄弟」の漫画本だ。
今年の「パナソニックオープン」で優勝し、アジアンツアーのシード権は手に入れた。だが、将来的には欧州ツアーも視野に入れている。川村が一番出てみたいという試合は、3つのリンクスコース(セントアンドリュースオールドコース、カーヌスティ、キングスバーンズ)を回る「アルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権」。もちろん、この試合に勝てば欧州ツアーの14年、15年のシード権も手に入る。20歳の若者の夢を加速させるには、絶好の舞台だ。(中国・上海/今岡涼太)