松山英樹、2アンダー16位発進に不満と安堵
マレーシアのクアラルンプールG&CCウェストコースで開幕した今季米ツアー第3戦(アジアンツアー共催)「CIMBクラシック」の初日、欠場開けの松山英樹は5バーディ、3ボギーの「70」、通算2アンダーの16位タイとまずまずのスタートを切った。
前日夕方の猛練習が功を奏し、この日の松山はショットが安定。前半9ホールはすべてパーオンに成功し、ティショットを20センチにつけた4番(パー3)、2メートル前後につけた8番(パー3)、9番と3つのバーディを奪って折り返した。
とはいえ、3メートル前後のバーディパットを5度外していたのも一方の事実。その不安は後半に入った11番でこの日初めてのボギーを叩いて噴出した。13番、14番と1メートル強のパットを外して連続3パットのボギーとし、スコアを振り出しに戻してしまった。
だが、318ヤードと距離が短く、フェアウェイからグリーンまでの左サイドを池がガードする16番。同組のベク・ソクヒュンが3度池に入れたのを尻目に、3Wでグリーン手前の狭い花道まで運んでバーディを奪うと、最終18番でも2打目をきっちりとピン横2メートルに運びバーディフィニッシュ。上がり3ホールで再びスコアを2打縮めた。
ホールアウト後の松山は、「そんなに悪くはないけど、良くもない」と苦笑いで汗を拭った。前日からは大きく改善したものの、「前半はたまたまという感じ。後半も続けられないのはまだまだ」とゴルフの内容についての自己評価は高くない。ショートゲームを課題に挙げた松山だが、「パットは入らないだけ(で悪くない)。変えたくなってしまうので、変えないように我慢したい」と、この日30パットのパッティングには寛容だ。
「こんな状態でよく2アンダーで回れたなと思う。スコアはすごくいい」。内容とは裏腹に、結果には及第点を与えた松山。「(ホールアウトが早く)時間はあるので、きっちりと調整したい.トップは伸びているけど、“はまれば”そういうスコアも出る。じっくりと爆発できるところまで状態を上げていきたい」と、食事を済ませるとすぐに練習場へと足を向けた。(マレーシア・クアラルンプール/今岡涼太)