石川遼「日本でプレーするのがモチベーション」
2週間前の「ウェブドットコムツアー選手権」を終えて、翌シーズンの優先出場順位13位というステータスを獲得した石川遼が、PGAツアー今季開幕戦の「フライズドットコムオープン」に出場する。フルシードを持つ松山英樹と違い、石川は上位カテゴリーで欠場する選手が多い場合に、繰り上がって出場できるという立場。現在の位置ならば、目安として年間25試合程度に出場できるが、その地位も安泰ではない。
まずは、開幕後6試合目となる「OHLクラシックatマヤコバ」後に、それまで稼いだフェデックスカップポイントによりリシャッフル(優先順位の並べ替え。年間5回)が行われる。現時点でそれまでの石川の出場予定は「フライズドットコムオープン」「シュライナーズホスピタルforチルドレンオープン」「WGC HSBCチャンピオンズ」の3試合。出場人数が限られ、予選落ちのないWGCへの出場はポイントを稼ぐ上で有利だが、それでも油断はできない。
「(WGC翌週の)ジョージア、メキシコに出るとしたら、長時間の移動になるので良い状態でいけるのかは分からない。ウェブドットコムから来た選手で中国に出る選手もいないと思うし、彼らは1週間休みがあるのでコンディションはいいはず」。だから、と石川。「この3試合で頑張りたい」。
WGCの2週間後には日本でディフェンディングチャンピオンとして迎える「三井住友VISA太平洋マスターズ」があり、さらにその2週間後にはホストプロとなる「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」が控えている。日本の試合に出るか、PGAに出るかの決断はそれまでに稼いだポイントが大きく関係する。「(3試合で)400ポイントとかいけば、来年余裕を持って入れる」という石川。今週を例にとれば、優勝:500、2位:300、3位:190、4位:135、5位:110というポイント分配。決して低い目標ではないが、「移動しないで済む(日本でプレーできる)ようにしたい。それが大きなモチベーション」と、石川は前向きに捉えている。
今週のコースは、フェアウェイが絞られており、飛距離よりも正確性が優先されるコース。好調を維持する石川のショットも、大きなアドバンテージとなることだろう。(カリフォルニア州サンマーティン/今岡涼太)