石川遼、雨中のトップスタート 28位で予選通過
ニューヨーク州のオークヒルCCで開催中の海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」2日目。1アンダーの22位から出た石川遼は3バーディ、4ボギーの「71」とスコアを落としたが通算イーブンパーの28位タイで決勝ラウンドに進んだ。
前夜からの雨雲は、この日の午前までロチェスターの上空に居座った。午前7時15分、インコースのトップスタートとなった石川は、11番(パー3)でティショットをピンそば60センチにつけてバーディを先行。しかし雨音は時間の経過とともに勢いを増していき、プレーを難しくした。
ショットにランが出ず、体感距離は大幅に長くなった。「昨日は5番アイアンで打っていたのが、きょうは5番ウッドだった」という17番の第2打は、好感触ながらグリーン奥へこぼしてボギー。さらに折り返しの18番でティショットを右ラフへ外し連続ボギーを叩いた。ショットは安定し、ピンチこそ少なかったが、チャンスを作れない展開が続いた。
それでもボギーを叩いた直後の後半8番、雨脚が弱まったところで6メートルのバーディパットを決めてガッツポーズを作る。そして最終9番はティショットを左ラフに打ち込み、パーオンを逃しながらも1パットパーでしのいだ。「雨が止んで、最後の2ホールはより気合が入った。悔しいなあと」。コンディションが整ったホールを多く残す後続の選手たちの追い上げを思うと、なんとも空が恨めしい。「ラウンド自体は良かった。タフな中を我慢できた」と振り返ったが、口惜しそうな思いが表情ににじみ出た。
4月の「マスターズ」に続く出場メジャーでの連続予選通過だが、そこに満足する気はさらさらない。シード権確保という大きな命題もある。「この悔しい気持ちをバネにして、明日、明後日と頑張りたい。6アンダーあたりのスコアを目指して、マネジメントしていく」とアグレッシブな姿勢をより強くして、週末を戦う。(ニューヨーク州ロチェスター/桂川洋一)