ぶっちぎり!松山英樹、予選トップ通過で「全米オープン」出場
松山英樹が6月13日(木)に開幕する今季の海外メジャー第2戦「全米オープン」(ペンシルベニア州メリオンGC)への出場を決めた。27日(月)に茨城県の大利根カントリークラブ・西コース(7029ヤード、パー70)で行われた日本地区最終予選をトップ通過。昨年の「マスターズ」以来となるメジャー大会出場への道を切り開いた。
1日36ホールをラウンドする長丁場の一発勝負。国内ツアープロを中心とした33選手が出場した午前中の第1ラウンドは1番からティオフすると、6番から2連続バーディを奪い、流れを作った。11番でのチップインバーディも含めトータル4バーディ、1ボギーの「67」。4アンダーの3位タイと好位置で“ハーフターン”した。
そして10番スタートの後半18ホールを迎えた直後から、一気にスパート。11番(パー3)でティショットをピン右1メートルに付けたのをきっかけに3連続バーディ。颯爽と単独トップの座を奪った。さらにその後2つバーディを重ね、結局5バーディ、ノーボギーの「65」をマーク。「(36ホールで)ボギー1つで終われてよかった。トップ通過はうれしいです」。通算8アンダーまでスコアを伸ばし、2位のハン・ジュンゴン(韓国)に4打差をつけて大舞台へのチケットを手にした。
他選手のスコア状況を知らせるリーダーズボードなどが設置されず、普段のトーナメントとは一線を画す雰囲気。しかし「楽にラウンドしました。(通算)10アンダー近くまで行けば…と思っていた」と周囲を圧倒する目標スコアを設定して、ぶっちぎった。前半18ホール終了後にプレーする“2周目”も、全選手が同じピンポジションで競うのがルール。しかし松山は「ピン位置は変わると思っていた」と、ひとり勘違い。「(後半18ホールの)スタートホールで知って、途中からは攻めていきました」と、あっけらかんと言ってのけた。
既に7月の「全英オープン」の出場権を手にしているが、その約1か月前の、大きな“仕事”を舞い込ませた。ラウンド後は「4日間プレーできれば」と本戦を見据えたが、「イメージ?出たことないので、分かりません」。そんな言葉も今は心強い。アマで2度出場した「マスターズ」ではいずれも決勝ラウンドに進出した。プロ転向後初のメジャー。覚醒を始めたその力を、再び世界で披露する。(茨城県坂東市/桂川洋一)