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祝!13年半ぶりの勝利:ジーン・サワーズ

PGAツアー史上で、優勝と優勝の間がもっとも長く空いた選手はブッチ・バードの15年5ヶ月。2位が14年8ヶ月のエド・フィオリ。そして3位が今回、祈願の優勝を「エアカナダ選手権」で決めたジーン・サワーズの13年半という長い冬の記録だ。ジーン・サワーズが前回優勝したのは、13年半前の1989年のハワイアン・オープンだった。

ジーン・サワーズ
「89年にハワイアン・オープンに優勝したときの賞金は確か13万5000ドルだったと思う。今回の優勝賞金は63万ドルだっていうじゃないか、すごい差だね。」

今回の優勝賞金63万ドルというのは、サワーズのこの13年半の通算賞金総額を足してもはるかに上回る金額となった。そのサワーズは今季PGAツアー4戦目。PGAツアーでのシード権を持っていないサワーズはBUY.COMツアーを本拠地とし、時折PGAツアーに空き枠が出ると、繰り上げ招待を得ていた。今回の「エアカナダ」も同じ。サワーズは空き枠待ち選手の7番目だった。

ジーン・サワーズ
「月曜日の午後、BUY.COMツアーから自宅に戻ったら、急に出場選手枠に空が出たって報告をもらったんだ。僕はキャンセル待ちの7番目だったんだけどね。せっかくだから出場しようと思って参戦したんだ。BUY.COMの試合がテキサスであって、ジョージア州に戻ったばかりのところでカナダに飛ぶことになったわけだから、かなりきつかったんだけど来てよかったよ。この優勝で、PGAツアーでのシード権を確保できたから、今後は参戦する試合を選べる。先々まで計画を立てて動けるなんて最高だ。飛行機のチケットも前売りで買えて、節約になるよ(笑)。」

しかし、試合初日のサワーズには優勝する兆しは見られなかった。なんと飛行機で荷物が紛失し、練習ラウンドが出来なかったのだ。そのサワーズは、初日の出だしのホールでボギーだった。

ジーン・サワーズ
「最悪のティショットを打ってしまってボールが木の根本のブッシュにつかまった。そこからは出すだけで精一杯だった。いつもは調子の良い3番ウッドが思いきりフックしてしまったんだ。でもまだまだ先にパー5があるし、なんとか取り戻そうと懸命に頑張った。結果、初日は2アンダーで終われたんだ。そして最高の2日目に突入できたわけだ。」

今回の「エアカナダ」で、ジーン・サワーズはドライバーの平均飛距離は260.1と、PGAツアーランキングで199位と飛ばし屋と呼ぶにはふさわしくない。しかし、一方のフェアウェイ・キープ率ではなんと78.6%とPGAツアーで2位。(1位は絶好調のフレッド・ファンク=80.6%)その証拠に4ラウンド中ボギーはたったの2つ。急遽与えられたチャンスをフルに活かしたジーン・サワーズ。そのご褒美は、苦しい「Qスクール」抜きで手に入れる事になった来季のシード権。またサワーズの世界ランキングは895位から一気に155位まで急浮上している。

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