2009年 ノーザントラストオープン

2オーバーの遼「緊張したまま18ホールを回ってしまった」

2009/02/20 14:09
緊張の面持ちで、PGAツアーでの第一打に臨む石川遼

石川遼のPGAツアーデビュー戦となる「ノーザントラストオープン」初日、気持ちよく晴れ渡った空の下、石川は8時45分に1番からティオフした。

「1番ホールは昔から緊張するタイプで、打つ前に突然頭の中が真っ白になったりするのですが、今日もそれに近い状態でした」という石川だが、記念すべき第1打は見事にフェアウェイ右サイドを捉えた。打ち下ろしの503ヤードと距離の短いパー5で、石川は2打目で楽々グリーンオンに成功すると、上から8mを2パットで沈め、幸先良いバーディスタートとする。

とはいえ、「ティショットの当たりはヒール目だったけど真直ぐ飛んでくれた。アイアンもちょっと薄めで、納得いかないショットが2つ続いたけど(バーディが来てくれて)、不思議なスタートでした」と振り返った石川。「この頭の回転の悪さと体の硬さで、1番ティから今日は良いプレーは出来ないなと思いました」と、先行きを楽観視はしていなかった。

その予感はすぐに現実のものとなる。続く2番でピン上10mにつけるが、ファーストパットを1m以上ショートして3パットのボギーとしてしまう。続く3番では第2打がキャリーでグリーンオーバーするなど、昨日までの練習ラウンドとは違う、ショットの乱れが現れた。5番でティショットを左に曲げてボギーとすると、7番ではグリーン右ラフからのアプローチを1.5mにつけるが、ここから3パットしてダブルボギー。前半を3オーバーで折り返した。

後半に入り、徐々にショットは復調する。13番では、ティショットが左サイドの木に当たって、同組の選手から20ヤード近く後方からの第2打となったが、残り225ヤードを4Iでピン側1mにつけてバーディ奪取。その後はパープレイを続け、結局この日は2バーディ2ボギー1ダブルボギーの「73(パー71)」。2オーバーの暫定114位タイと、ほろ苦いデビューとなった。

「1番から18番まで、緊張感が抜けた感覚が一回もなく、緊張したまま18ホールを回ってしまった」と、本来の力を出し切れずに終わった石川。「前日までは、夢の舞台に立つし、楽しんでプレーしたいと思っていたけど、ゴルフをプレーしながら楽しいとは思えないですね。プレーが終わってから、そう感じることはあるけど、構えたら真直ぐ行くかなって不安になるし…」と、精神的にも一杯一杯でのラウンドとなったようだ。

それでも、初めて体験するPGAツアーのコースセッティングに、「攻め甲斐がある」とやる気を引き出された様子で、「明日はピンだけを見て攻めて行きたい」と、2日目の巻き返しを誓った。

前半はパットが打ち切れず、ショートパットは慣れないポアナ芝の目に苦しんだ
ティショットを左の崖の下の深いラフに入れた石川遼。このホールをボギーとする。
初めてのPGAツアーでの18ホールを終えた石川遼。多くのギャラリーが声援を送った。

2009年 ノーザントラストオープン