石川遼がオーガスタで初ラウンド「毎ホール感動の嵐でした!」
石川遼が、ついに夢舞台のオーガスタに降り立った。4月9日(木)に開幕する「マスターズ」に出場する石川が3月31日(火)、開催コースのオーガスタナショナルで初の練習ラウンドを行った。晴天に恵まれた午前8時30分、ハウスキャディと共に1番ティからスタート。「本当に緊張しました。スイングの方向とかリズムとか考えないでスイングしちゃいました」というオープニングショットは、大きく左へ曲がり隣の9番ホールのフェアウェイへ。だが、2打目を6番アイアンでスライスをかけ、グリーンに乗せるナイスリカバリーでパー発進とする。
その後、250ヤードの4番パー3では10メートルに乗せ、これを沈めて記念すべき初バーディ。5番、7番とボギーを叩くが、8番、9番と連続バーディを奪い、前半を1アンダーで折り返す。そして、オーガスタでも最も難度が高いとされる11番から13番、通称“アーメンコーナー”。11番パー4では2打目をグリーン左の池に打ち込みボギーとし、「さっそく洗礼を受けました」と石川。続く「一番プレーしてみたかった」という12番パー3は、ティショットをグリーン奥のラフに打ち込むが、ここから寄せワンでパー。13番パー5では2オンに成功して、バーディで切り抜ける。さらに16番でもバーディを奪い、初ラウンドで5バーディ、3ボギーの2アンダーでホールアウトした。
「凄く静かで、神秘的なホールが多かったですね。毎ホール感動の嵐でした」と目を輝かす石川。「テレビやDVDで食い入る様に見ていたコースなので、今日は不思議な気持ちで回っていました。その割には自分なりのゴルフができましたね」。緊張と高揚感の中で2アンダーは立派な数字だが、そこは開幕前週の練習ラウンド。石川自身も本戦とは別モノだと自認している。「以前に片山さんからも、オーガスタは試合になったら難しくなると言われました。これから日に日にグリーンは固くなるし、試合の緊張感、パトロンに取り囲まれることも加わり、試合になったらガラリと変わるはず。それが難しさだと思います」。
明日からもハウスキャディを帯同しながら毎日ラウンドでき、土曜日からは専属の加藤キャディも帯同できるという。初の練習ラウンドの結果は上々、「毎日が楽しみですね」と話す石川からは、気負いではなく何よりもプレーを楽しんでいる充実感が伝わってくる。いつもと変わらぬ石川遼の姿が、そこにあった。