2012年 全米プロゴルフ選手権

谷口徹、藤田寛之は熟練の技でメジャー最長コースに勝負

2012/08/09 10:20
日本ツアーでは2人で今季通算3勝。ベテランは世界でも自身のプレーを貫けるか。

今季の海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」は9日(木)から4日間、サウスカロライナ州のキアワアイランドリゾートで開催。谷口徹藤田寛之の両ベテランは石川遼を交えた練習ラウンドでインコース9ホールをプレーし、最終調整を終えた。

前週の「WGCブリヂストンインビテーショナル」では第3ラウンド開始前に腹痛を訴えて無念の途中棄権となった谷口。まともに食事を摂(と)れなかった前週末から、“主食”が、ツナロールとなるまで回復し「先週、つまらなかったんで今週は頑張りたい」と意欲を語った。

この開幕前2日間はいずれもラウンド中に雷雨に見舞われ、プレーの中断を余儀なくされたが「距離は長いけれど、グリーンはウェットで止まる。チャンスはあるかな。ピート・ダイの設計は、フェアウェイは広いのに視覚で狭く見せている。グリーンも錯覚で違うラインを見せたりする」と分析。「先週よりフェアウェイキープもしやすいはず。良いお土産を持って帰りたい。メダルとは言わないけれど、自分なりに納得して日本に帰りたいと思う」と闘志を燃やした。

一方、今季日本ツアーで2勝を挙げている藤田は、7月に入ってから調子が思わしくない。「自分のショットが万全ではないので、ミスしたところをカバーしていく。大きなミスをしないように。コースは変えられない」と言う。

しかし「急に焦っても仕方が無い。いつも通りやるだけ」と冷静。「昔みたいにワクワク感は無い。逆に言うと、自然に、日本の試合のように入っている。マイナスな意味ではなくて、いつも食べる食事を前にしているような気持ち。歯が立たなくても、自分がやれることをやること。今まではそれ以上のことをやろうとしていたけれど」と達観した表情も見せた。

18ホールの総距離7676ヤードはメジャー史上最長だが、不安定な天候だけでなく、ティグラウンドが日々変わる可能性もあり、飛距離以上に柔軟性や対応力が問われそう。日本ツアーをけん引する40代。2人の真価は発揮されるか。(米サウスカロライナ州チャールストン/桂川洋一)

2012年 全米プロゴルフ選手権