5打差後退のタイガー「このコースなら…」
カリフォルニア州サンフランシスコのオリンピッククラブで開催中の海外メジャー第2戦「全米オープン」3日目。1アンダーの首位タイから出たタイガー・ウッズがムービングデーにつまずいた。
4年ぶりとなるメジャー通算15勝目に向け、予選ラウンドで我慢を続けて好位置をキープしていたウッズ。しかしこの日、ともに最終組でラウンドした名手ジム・フューリックとは大きく差のつくプレーに終始した。
出だしの3ホールで2ボギーを叩いて早々に後退すると、6番では3日連続のボギーを叩いてしまう。さらに8番(パー3)ではピン奥から惜しいバーディパットを見せたものの、続く上りの1.5メートルを外して痛恨の3パットボギーとする。
9番では左サイドの深いラフからグリーンに乗せ、4メートルのスライスラインを見事に読んでバーディを取り返したが、後半の巻き返しにはつながらない。最終18番も右手前ラフからのアプローチが寄らず、ボギーフィニッシュ。「75」をたたいて通算4オーバーの14位タイまで順位を下げてしまった。
パー3をのぞく14ホールでのフェアウェイキープは初日10、2日目11に対してこの3日目は7ホール。また、パット数も34と3日間で最悪だった。とりわけパッティングに苦労し「今日はグリーンで苦しんだ。すごく疲れた。速そうに見えて、打ってみると遅い。昨日よりも硬かったんだけど。対応するのにすごくきつかった」とラウンドインタビューの後はパッティング練習場へと直行。また、セカンドショット以降は、たびたびクラブの番手と番手の間の距離が残るなど、噛み合わない一日となった。
トップのフューリック、グレーム・マクドウェル(北アイルランド)とは5打差。逃げ切りを大の得意としてきたタイガーだけに、周囲には沈黙ムードも漂いかねない。しかし「まだ間違いなく争いの中にいる。5つ離れていても、このコースならね」と諦めていない。
最終組からは8つ前の組で勝負をかける。「明日は良いラウンドをして上がって、(勝敗の行方を)どうなるか見たいと思う」と前を向いた。「とにかく我慢だ。ここじゃそんなにバーディは取れない。62とか63なんてスコアが出るところじゃない。これは全米オープンなんだ。(上位に)付いていかないと。良いスタートを切って、まずは(難易度の高い)最初の6ホールを切り抜ける。最後の3つは何が起こってもおかしくないんだから」。