【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の全米OPレポート〈3〉】
2012/06/15 13:36
全米オープン、初日が終了しました。藤田さんは5オーバー、74位タイ。苦しみながらまずは18ホールと闘ってきました。
今日の藤田さんは全体的にティショットが良くなかったですね。ここはラフに入れるとどうしようもないので。
ショートホールを除く14ホール中、フェアウェイに行ったのは確か5回だったと思います。
それで5オーバーで回ってきたわけだから、どれだけ藤田さんが“拾い続けたか”っていうのを分かって頂けるのではないでしょうか。それが藤田さんの持ち味だから当然でしょと思われる方もいるでしょうけど、このコースでラフからパーセーブするのには相当な技術と精神力がないと無理なんです。
3オーバーまでで初日を終えたかったのが正直な気持ちだけど、今日の藤田さんのゴルフは本当に素晴らしかった。1度も逃げずに真正面からオリンピッククラブにぶつかっていく藤田さんの姿は、隣で見ていてとても格好良かったですね。
途中で藤田さんが「このコースは、ゾクゾクするほど難しい」って笑顔で言ってたんです。
その言葉と表情が藤田さんの素直な気持ちだろうな。藤田さんはとてつもない相手に全力で挑める事を心の底から楽しんでいるんでしょうね。それが昨年の全米オープンと大きく違うところかな。昨年は藤田さん自身の調子が良くなかったこともあり、コースと闘うことが出来なかったから。
明日の2日目はピンポジションもより厳しくなり、予選カットももちろん気になってくるだろうけど、藤田さんには、今日のように純粋に自分が感じるまま全米オープンを楽しんで欲しいな。もちろん結果は大事だけど、それは絶対についてくる。
明日も世界一の強敵と、18回闘ってきます!