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2012年 マスターズ
期間:04/05〜04/08 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

石川遼“20歳のマスターズ” vol.2 ~2010年 涙の予選落ち~

2010年 2年連続予選落ち「息もしにくい状態だった」

プロ転向後2年目の2009年、米国ツアーデビューを果たし、マスターズのほか全英オープン、全米プロゴルフ選手権にも出場を果たした石川は、またしても輝かしい戦績を残した。その全米プロでメジャー初の決勝ラウンド進出を果たす一方で、国内では「ミズノオープンよみうりクラシック」、「サン・クロレラクラシック」、「フジサンケイクラシック」、「コカ・コーラ東海クラシック」と年間4勝をマーク。国内ツアー史上最年少で賞金王を戴冠した。

同年末の世界ランクも30位まで浮上し、12月中に招待状を手に。片山晋呉、初出場の池田勇太とともに、押しも押されもせぬ日本、アジアのトッププレーヤーの代表として、2度目の夢舞台に意気揚々と向かった。最初の目標は言うまでも無く、昨年逃した決勝ラウンドのチケット。「去年より単語は覚えた」と、独特の表現で1年間の成長を表現し、リベンジのティオフを待った。

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ペアリングでは昨年と同じくアンソニー・キム、そして新たにアーニー・エルス(南アフリカ)と同組に。すると初日、出だしから2連続バーディを奪う最高の立ち上がりを見せる。フェアウェイキープ率は71.42%とティショットが安定し、小気味の良いプレーが続いた。5バーディ、5ボギーの「72」。「(2009年より)今年のほうがコンディションは難しかった。5バーディを奪ってのイーブンパーは、ストローク以上にその差はあります」。イーブンパーの31位タイ、もちろん予選通過圏内でスタートした。

そして勝負の2日目。前半でひとつスコアを落とし、アーメンコーナーを通過した直後の14番でボギーをたたくと、通算2オーバー。すると「予選通過」の言葉が石川に重くのしかかった。「体が燃えるように熱くなって、息もしにくい状態でした」。昨年、高い壁を感じた16番(パー3)。ピン左に落としたティショットは、傾斜を下って池に滑り落ちた。またしても、踏ん張りどころで痛すぎるダブルボギー。通算4オーバー、49位タイ。今度は、わずか1打が決勝ラウンドに届かなかった。

ラウンド後のテレビインタビューで、解説者の中嶋常幸から声をかけられると、必死にこらえていた涙があふれだした。

「自分は頑張ってきたつもりだったけど、結果を残して頑張ったと言いたかった。応援してくださった皆さん、常に支えてくれたチームの人たち、日本で朝早くから応援してくれた皆さんに本当に申し訳ない」。届かないあと一歩、その大きさを噛み締めながら、マスターズウィークの週末に再び帰国の途に着いた

また、この年もマスターズの“主役”は例年と同じくタイガー・ウッズ。しかし普段とは少々、趣が違っていた。前年度末のスキャンダル発覚後、同大会がタイガーにとっての復帰初戦。喧騒の中での戦いを強いられる中、ライバルのフィル・ミケルソンが4年ぶり3度目の優勝を飾った。

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