2011年 マスターズ

14位発進の藤田「ラウンドしながら感動」

2011/04/08 10:14
大舞台で戦うことを誇りに初日2アンダーと健闘する藤田寛之(Harry How/Getty Images)

「マスターズ」初日の午前9時35分、4人の日本勢で先陣を切ってスタートした藤田寛之は、この日1イーグル、4バーディ、2ボギー、1ダブルボギーと出入りに激しい内容ながら、日本勢最上位となる2アンダー、14位タイと上々の滑り出し。「スコアも良かったし、100点満点です。嬉しい1日になりました」と笑顔の初日となった。

「とにかく朝イチのティショットは、メチャクチャ緊張していた」と、硬い表情で1番ティへ。ティショットを深い右のバンカーに打ち込むが、2打目をピン左1メートルに運び、早々とバーディを先行させた。さらに6番、8番でも5メートル前後を沈めてバーディを奪い、「前半は最高のゴルフだった」と3アンダーで後半へ折り返す。

しかしこの日、最も難度が高かった“アーメンコーナー”の入口、11番パー4でトラブル。ティショットを右の林に打ち込み、2打目は出すだけ。「風が難しかった」と3打目もガードバンカーに打ち込み、4オン2パットのダブルボギー。一気に順位を落としてしまう。

だが、「結果を気にすることで、変に小さくなるのは嫌だった。結果はともかく力を出し切り、オーガスタを満喫しようと思っていた」との無欲さが通じたのか。13番パー5では、残り36ヤードの3打目をサンドウエッジで直接カップイン! 「自分でもビックリ。ダボを叩いていたので、あれは大きかった」と大舞台でのビッグプレーを満足そうに振り返る。

「ラウンドしながら感動していました。アーメンコーナーに近づくにつれて、自分がここにいるということにグッときましたね。ここは素晴らしい。明日も変わらず、(オーガスタ入りしてから)8ラウンド目を堪能するだけです。今日は幸せでした」と、明日のラウンドを心待ちにする藤田。この無欲さと、純粋にオーガスタを楽しむ気持ちがスコアにも繋がっているようだ。

2011年 マスターズ