世界王者のカイマー、過去3度の予選落ちを克服できるか?
現在、世界ランキング1位のマーティン・カイマー(ドイツ)が、マスターズ公式会見に姿を見せた。
今大会4度目の挑戦となるカイマーだが、過去3度はいずれも予選を通過できていない。その理由を「最初はドローボールをうまく打てないことに苦しんでいたけど、結局いつもショートゲームの問題なんだ。これまで沢山のショートパットを外して、1打か2打届かなくて予選落ちしてしまっていた」と分析する。世界一として迎える今大会、カイマーはこれまでのルーティンを変えて、前週の大会には出場せず、2週間試合から離れることを選択した。
優勝者に100ポイントが付与される今大会では、カイマーを含む6選手が世界ランク1位になる可能性がある。その座は決して盤石ではないが「マスターズを世界ランク1位で迎えることはそれほど重要なことじゃない。こんなに早く(1位に)なるとも思っていなかったし、(1位の座で)今年のマスターズを迎えることも予期していなかった。でも実際にトップに立った時、オーガスタではそのタイトルを背負って試合に臨みたいと思った。トップで今週を迎えることは、明らかに最高の気分だね」と語る。「今週は5~6人の選手が優勝すれば世界ランク1位になれるチャンスが巡ってくる。良いプレーをしたなら、当然彼らが1位になるべきだ」と、実力者が揃う今大会、熱戦は覚悟の上だ。
約7ヶ月前の「全米プロゴルフ選手権」でメジャー初制覇を成し遂げたカイマーは、「あの試合で得たのは大きな自信。もし自分が世界の一流プレーヤーに混じって、ああいう勝ち方が出来たなら、他のどの試合でも勝てるんだというやる気と自信を得ることができる。確かにこの試合ではこれまで苦労しているけど、僕が世界ランク1位でいる理由もあるんだ。今週どういう結果になるか楽しみだよ」。
その言葉からは自分を励まそうという意思も読み取れる。世界ランク1位となった今、予選落ちという無残な結果は見せられない。若き世界王者にとってのプライドを懸けた戦いがまもなく開幕する。