2010年 WGCブリヂストンインビテーショナル

【GDO EYE】耐え凌いだ宮本勝昌が日本人最上位で週末を迎える!

2010/08/07 10:26
16番パー5でティショットを右サイドの木に当てた宮本勝昌

WGC(世界ゴルフ選手権)「WGCブリヂストンインビテーショナル」の2日目。1オーバー37位タイの宮本勝昌は、8時40分に1番ティからスタート。1番でバーディを奪ったが、2番パー5は惜しくもパー。さらに3番、4番、5番とチャンスを迎えるが、バーディパットを決めきれず良い流れに乗ることができなかった。

すると6番でボギーを叩き、8番、10番でもボギー。通算3オーバーまでスコアを崩してしまった。ところが、ここから宮本の粘り強さが発揮される。後半はパー3以外、ほとんどのティショットがラフに捕まる苦しい展開。しかし、アイアンショットでグリーンそばに運びアプローチとパッティングでパーセーブを繰り返した。

11番以降の7ホールを全てパーで凌いだ宮本が、日本人選手最高位となる58位タイで週末の2日間を迎えることになった。

「予選落ちです!」とホールアウト後に開口一番笑いを取る宮本。初日のラウンド後に、「明日はフェアウェイをキープして、アンダーパーで回りたい」と話していたが「全くできませんでしたね」と反省する。

しかし、後半の粘りは自身も満足の結果だった。特に16番パー5ではティショットを右に押し出して木に当ててしまった。自分ではもっと飛んでいると思ったらしく、2打目を写真に撮ろうと待ち構えるこちらに手を振ると、前方に歩いて行った。思わず「こっちだよ」と教えると、恥ずかしそうに戻りながら「まだ450ヤードはあるんじゃない」と言いながら手にしたのはサンドウェッジだった。

2打目を50ヤード先のフェアウェイに出し、3打目で残り100ヤード地点にレイアップ。そして、グリーン手前の池からピンまでは7ヤードしかない狭いところに4打目をぴたりとつけて1.5mのパーパットを沈めた。ティショットの状況を知らないグリーン周りのギャラリーから「ナイスバーディ」という声をもらった宮本は、ただ恥ずかしそうに微笑むことしかできなかった。

「明日こそアンダーパーへ!」。毎日同じ目標を掲げる宮本だが、決して最後まであきらめない気持ちが、後半の粘りに繋がっているのだろう。池田、石川といった2人の若手よりも経験豊富な宮本には、たとえフェアウェイを捕らえられなくても、パーセーブを繰り返す粘りを残り2日間も見せてもらいたい。(編集部:本橋英治)

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