2010年 全米オープン

遼、帰国!激戦後、即国内ツアー出場へ

2010/06/22 18:25
米国から帰国。新たな課題を得て、石川の表情は凛々しさを増してきた

先週行われた「全米オープン」で予選ラウンドを終えて2位タイ、最終的には33位タイで4日間の戦いを終えた石川遼が、この日サンフランシスコからの全日空機で成田空港に帰国した。

「ツアー選手権まで右肩上がりで調子が良くて、アメリカでもその状態を維持して、違う国でも良いプレーが出来るかどうかの挑戦だっだけど、それが達成できたことは良かったです」と石川。

とはいえ、決勝ラウンドに入ると予選2日間の勢いは影を潜め、3日目は「75」、最終日は「80」とスコアを崩した。石川はその理由について、「今回は予選を通過してほっとしたから、3日目、4日目と崩したわけではなくて、2日間しか自分の精神力・体力が持たなかったのが結果にも表れているし、自分でもプレーしていて感じた場面があった」と吐露。

逆に「ショットではミスショットが少なくて、世界のトップの人たちが苦しんだ14番でもほとんど躓くことがなく、1、2ラウンドはあの狭い範囲につけることが出来た。良い状態でプレーをすればここまで出来ると思いました」と、実体験による確かな自信も手に入れた。

だからこそ、体力と精神力の課題が際立った。「もっと体力をつけて4日間戦えるように。今回は2日間で使い切ってしまったのを4日間同じような集中力でプレーできるようにするというのが、日本ツアーでの課題になってくる」。この日帰国した石川は、そのまま大阪に飛んで明日の「ミズノオープン」プロアマ戦へと出場する。

「体力をつけるためにトーナメントを戦っていきたいです。疲れている中で練習するのが体力をつける近道。練習してプロアマに出て、予選を突破して4日間戦えれば、たとえ疲れていたとしてもこの一週間で体力がつくと思う。疲れているからこそ勝負したいです」。

世界最高峰の舞台で見えた頂きと、感じた課題。宮里藍が世界一になったことを引き合いに出すと、「1mm、1歩…。毎回メジャーに出るたびに差が詰まったかなと感じます。全員が全員成長しているけど、そのスピードを追い越して行けば差は縮まってくる。ほんとに少しだけど、差が縮まったかなと感じる瞬間は増えてきました」ときっぱり。

1日も無駄にしたくないという思いが、そのまま石川の行動となって表れている。

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