2010年 全米オープン

【GDO EYE】好発進の藤田、コテンパンに自己批判

2010/06/18 15:47
ショットの不調に嘆く藤田寛之。スコアが良くても慰めにはならない様子

日本で行われた予選会をトップ通過し、念願の「全米オープン」出場権を勝ち取った藤田寛之。「ようやく行くことができますよ」と喜びに浸っていた憧れの舞台の初日、4バーディ、5ボギーの「72」をマークし、首位に3打差の1オーバー14位タイと上々の滑り出しとなった。

開幕前には「良いスコアが出せるイメージがまったく湧かない」と弱気な言葉を連発していた藤田だったが、フタを開けてみれば文句なしの上位発進。さぞや喜んでいるだろう、と思いきや、スコアとは裏腹に心中は穏やかではなかった。

「自分の今の状態で、このスコアが出るわけが無い状況。“何やってんだ、お前”って感じです。メジャーに正面からぶつかっている感じではない。結果を残して帰りたい気持ちが強いのに、その為にはレベルが低すぎる」。まるで下位に沈んだかのような語り草だ。

この日はショットが悪く、パットだけでスコアを繋げたようなものだという。「7、8オーバーはいっていてもおかしくなかった。こんな状態では手放しで喜べないし、明日からも不安があります」。上位につけ結果は出ているものの、その過程が悪ければ全てを否定してしまう。日本ツアーでも、メジャーの舞台でも、その本質にまったく変わりはない。41歳の今となって、キャリアのピークを迎えようとしている理由がここにあるのだと実感した。(編集部:塚田達也)

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