松山英樹は13年連続のプレーオフ「“年寄り”頑張ります」自身初の3週連続トップ10の先にあるもの
◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 事前(12日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7288yd(パー70)
ツアーの精鋭だけが出場を許されるプレーオフシリーズへの進出は、干支の一周を超えて13年連続となった。松山英樹は「“年寄り”頑張ります」と冗談めかすが、その言葉を額面通りに受け取ることはできない。7月の「全英オープン」から4連戦とタフなスケジュールを組み、34歳はそのままシーズン最終盤に乗り込んできた。
全英時点での年間ポイントレース(フェデックスカップ)は37位。上位30人のみが出場できる最終戦「ツアー選手権」を見据えるには、心もとないポジションだった。さらに今年から、本大会と上位50人が出場する第2戦「BMW選手権」で獲得できるポイントが、昨年までの通常大会の4倍から1.5倍へと引き下げられた。いわゆる“一発逆転”が難しくなった新フォーマットで、直近3戦連続でトップ10に入り、20位までランクを上げた意味は大きい。
「逆転がより難しくなって、例えばいま70位だったら上(第2戦)に行くためには優勝しかないという感じだと思う。そういう意味では、連戦にして稼げてよかった。最終戦もほぼほぼ確定している。シャカリキになって頑張らなくていい余裕がある分、自分のプレーに徹しやすい」
意外にも、PGAツアーにおいて3週連続でトップ10に入ったのはキャリアで初めてのことだった。「3Mオープン」での3位を皮切りに、「ロケットクラシック」で5位、そして前週「ウィンダム選手権」で7位。「一つのプレーの何が特段良くなったというよりは、一つひとつのつなぎ合わせが良くなってきている」という。
一方で、「これが優勝ってなると話は別になる」とも表情を引き締める。もうワンピースを埋めるべく、開幕を翌日に控えたこの日のプロアマ戦でも、9ホールのラウンド中に何度もダウンスイングからフォローにかけての動きを確認。細部のチェックに余念がなかった。
2024年大会を制し、「WGCフェデックスセントジュード招待」時代の2021年にはプレーオフの末に2位だった舞台。尻上がりの成績とTPCサウスウィンドでの実績を考えれば、否が応にも今季初勝利への期待は高まる。「あまり相性はいいと思っていないけれど、嫌いではない。タフなコースなので頑張りたい」。勝負の最終盤でこそ、真価を発揮する。(テネシー州メンフィス/中村文香)