日本オープン覇者 片岡尚之が胸に秘めていた責任「僕が結果を残さないと」
◇メジャー最終戦◇全英オープン 最終日(19日)◇ロイヤルバークデールGC(イングランド)◇7223yd(パー70)
初めて戦ったメジャーの決勝ラウンドには、楽しさも、ほろ苦さも詰まっていた。片岡尚之は通算2オーバーの59位で初めての全英を終えた。「初めてリンクスで戦えた。今までなかった引き出しも身につけることができて、今後にとってプラスになる1週間だったと思う」。最終日を「71」でホールアウトしても、引き締まったままの表情でそう振り返った。
昨年の「日本オープン」覇者として、4月「マスターズ」と本大会の出場資格を得た。しかし、キャリア初のメジャーだったオーガスタでは初日にプロワースト「84」を叩いて予選落ち。世界との差を、まざまざと見せつけられた。それでも、闘志は失わなかった。最も感じたのが飛距離の壁。シーズン中に取り組むリスクを顧みず、思い切って振り切ることをテーマに帰国後すぐに着手した。
日本ツアーでの平均飛距離は前シーズンの284.78yd(65位)から301.67yd(11位)にアップした一方で、弊害もある。この日、1番ではティショットを大きく左に曲げてボギーを叩くなど、大会を通じたフェアウェイキープ率は40%(100位)に沈んだ。それでも貫き通したことが、「やっぱり(飛距離アップで)これまでよりは楽になった」と、カットライン上での決勝進出の支えとなった。
胸に秘めた思いもあった。マスターズで予選落ちを喫して迎えた本大会。「僕が結果を残さないと、今後、(日本オープンを)勝った選手が出られなくなるかもしれない」。日本オープンチャンピオンとしての責任感を胸に、初日3オーバー106位から、2日目に「68」をマークして滑り込んだ週末のフィールドだった。
「まだ未熟な部分がたくさんあるけれど、2日目にあきらめない気持ちでできたのは今後にもつながるのかな」。トッププレーヤーが集うPGAツアーに憧れはあるけれど、まずは地に足をつけて日本で実力を磨くことに集中する。一回り大きくなって、また世界最高峰の舞台に戻ってくる。(イングランド・サウスポート/中村文香)